第49話 絶望

次の日の早朝、カズは急いでスクータを走らせる、事は数分前に遡る

カズはラッキービーストによる通信を受けた、それはかばんからであった、内容はすぐに帰って来て欲しいということだった

カズはあっという間に家に帰って来た

「おい!何があった!」

そこにはヒグマがいた

「朝早くにすまない…実はお前に協力して欲しくてな…」

「何があったんだ…それにあいつらはどうした?」

「…遊園地だ…遊園地にいきなり人型セルリアンが現れた…かなりの量だった…私がお前を呼びいく間にあいつらがセルリアンを食い止めてくれると言っていた…時間がないんだ…」

「だったら早く遊園地に!バスで行くぞ!」

「僕も行きます!」

「うみゃー!私も!」

「わかった、だが支度してる暇は無い!急いで行くぞ!」


4人は遊園地にたどり着いた…そこには以前山で戦ったものと同じ人型セルリアンが大量にいた、セルリアンを相手にしているのは、ゼロ、キンシコウ、リカオン、そしてツチノコがいた

「なんで遊園地に調査しに来たらこんなことになってんだよ!犯人はお前じゃないのかよ!」

「違いますよ、私が操れるセルリアンは女王様が作ったセルリアン、及び自然発生したセルリアンだけです」

「つまり、前のボスとは違う誰かが作っているということですか!」

「キンシコウさん、ヒグマさんがカズさんを連れてくるまで堪えましょう!あ、ヒグマさん!」

「よく持ちこたえたなお前ら、それにツチノコも」

しかしカズが

「悪い…木刀忘れた…すぐに持ってくるから待ってろ!」

「あ、カズさん!」

「うみゃみゃみゃみゃ!」

その後セルリアンを半分まで減らしたあたりでカズがやってきた

「悪かったなお前ら、こっからは俺も参戦だ!」

そして…

「やっと終わったな…」

セルリアンを全て倒した…しかし…

「まさかお前らに全滅させられるとは…」

人間のようなものがやってきた

「誰だ…てめー…」

「セルリアン…と言っておく、ただし普通のセルリアンではないがな…」

「…セルリアンにしては見た目が完全に人間みたいだがな…」

「お前は、セルリアンが人間を食ったらどうなるか知っているか?答えは…その人間の姿を完全にコピーする事が出来る…俺は10年前人間を食い、この姿を手に入れた…」

「………………」

カズは無言でセルリアンを睨みつける

「何も言わないか…まあいい…やれ…」

セルリアンが声を出すとかばんの真後ろに先ほどの人型セルリアンが現れた

「えっ…?」

「クソッ何してやがる!」

「かばんちゃん!」

セルリアンは刀を振り下ろした、ザク…何かを切る音とともに赤い液体が飛び散る…

倒れていたのは…

「え?カズさん…どうして…」

カズはかばんを庇い背中を斬られていた…

セルリアンはかばんも斬ろうとするが

「貴様ああああああああああ!」

ヒグマがそれを防ぎ、石を破壊した

「…1人やれたか…ならいいさらばだ、またいずれ会うことになるだろう」

そう言って人型セルリアンはどこかへ消えた

「カズさん!しっかりしてください!カズさん!」

「ゲホッ…よぉ…怪我は無いみたいだな…よかった…ぜ…」

カズは…何も喋らなくなった…

「カズさん!カズさん!嘘ですよね…嘘だって言ってください!オオカミさんみたいに僕たちも騙してるんですよね!」

カズは何も答えない…するとツチノコが…

「かばん…ヒトには体温がある…そして死んだら体温は下がり始める…今こいつを見ているが…こいつは…カズは…もう…」

「そんな…そんな…うわああああああああああ!」


ジャパリパークに雨が降り出した…




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