第26話 BOSS

「あの…かばんさん?一体これはどういう事でしょうか?」

カズは汗を滝のように流しながらかばんに聞く

「どういう事って?決まってるじゃないですか?監視ですよ」

かばんは微笑む

「じゃあなんで監視だけなのに刀持ってんの?」

「怪我してるのにまたどっか行ったら大変ですからねー」

「もうどこにも行かねーからせめてそれだけでもしまってくれよ、怖くて眠れやしねー」

「こうなったのはカズさんのせいですからね?」かばんは鞘から刀身を少しだけ抜いて邪悪な笑みを浮かべる


事は1時間前に遡る


「おっしゃあ!リーチ!7こい7こい!」

カズはゆきやまちほーの旅館に来ていた

「そこだ!…チクショー!後もう少しだったじゃねーか!早く次を…なんてこった…もうコインがねー!チクショー!返せ!俺の金!」

カズはゲーム機を蹴り出した

「ねぇギンギツネーあれって」

「確かスロットっていうゲームらしいわよ、一部の人に人気らしいわよ」

「そうじゃなくてあれカズだよね?怪我してロッジで休んでるんじゃ…」

「逃げたんですよあの人は…」

「あら?かばんじゃないどうしたの?」

カズさんあのばかを連れ戻しに来ました…」


「クソー!大負けじゃねーか!どっかに後一枚ないのかy…」

ガシッ

「カズさん?こんな所で何やってるんですか?」

「いやぁ…そのぉ…なんでもない!なんでもない!本当だから!あっ!一枚あった!これで逆転を!」

かばんはカズを引きずり始めた

「さあ!ロッジに帰りますよ!」

「待ってくれ!後一回!一回だけだからお願いだああ!お願いしますかばんさん!」

かばんは木刀でカズを殴った

カズは気絶した

「ギンギツネさんキタキツネさんお騒がせしました、それではー」

ギンギツネとキタキツネは恐怖で声が出せなかったとのちに語る


「というわけで怪我が治るまで監視してますからね」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

「なんか…ス●ンドが見えるんですけど…気のせいかな…気のせいだよな!あははは!」


「ヒグマさんどうですか?」

「いやダメだ全く見つからない」

「こちらもダメでした。」

ヒグマ達はセルリアンのボスを探していたが中々見つからない

「どこにいるんですかね…ボス」


「おい、あれじゃないか?」

ヒグマが指差す先には…

バンダナを巻き、眼帯をつけタバコを吸っている男がダンボールに座っていた…その手にはなぜかバナナが握られていた…

「いや、確かにボスですけど、どちらかかと言えばBOSSですよね」

リカオンが言うそして

「最近私ツッコミばかりで疲れたんですけど!もう勘弁してくださいよおお!」

リカオンは空に向かって吠えた


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