第24話 始まり

カズが放った一撃はセルリアンの背中へ直撃する

「はああああああああああ!」

セルリアンは体勢を崩した、そして背中からは…

「やっと見せたな…こいつで終わりだ…」

カズは石を叩いた、あれだけ巨大だったセルリアンが一瞬で消えた

「はあ…はあ…仇は取ったぜ…ぐっ」

カズは膝をついた、脇腹からの出血は止まっていなかった

「カズさん!」

かばんは駆け寄りカズの脇腹に包帯を巻き始めた

「お前…よく持ってたな…イテテ、もっと優しく巻いてくれよ」

「無茶するからですよ、全く…どれだけ心配したことか…」

「それは悪かったな」

だがカズは何かを警戒していた

「どうしました?カズさん」

「おかしいと思わねーか?リカオンが俺たちの所へ来たならさばんなにはヒグマとキンシコウが居るはずだろ」

「確かにそうですね…たまたま一人でパトロールしてたら見つけたんじゃないですか?」

「だといいがな…しかしどうやってロッジに行くか、これじゃスクーターには乗れねーな」

するとそこへ

「二人とも大丈夫でしたか?」

リカオンがやって来た

「はい、なんとか、でもカズさんが…」

「わかりましたかばんさん、後は私に任せてください」

「ありがとうございます、じゃあお願いしますね」

しかしカズは

「待て、リカオンお前かばん”さん”なんて言ってたか?オマケに敬語だしよ…本当にリカオンなのか?」

「確かに、言われてみればいつもと喋り方が…」

するとリカオンは急に

パチパチパチパチパチパチ

拍手をしだした

「いやぁお見事です、さすがはカズさんだ、強いだけでなくそれなりに賢い、まさに私たちからしたら強敵だ」

「てめー一体何者だ…」

リカオンは笑うと姿を変えていく

そして…

「これが私の本当の姿ですよ」

全身黒色のヒト型セルリアンに変わった

「どういう事だ…本物はどこへ行った…」

「ご安心をお仲間と仲良くパトロールしてますよ、私は一度見たものに変身できるセルリアンでしてねたまたま見かけたのがリカオンだっただけですよ」

「つまり俺たちは嵌められた訳だ…あのセルリアンに俺を始末させる、失敗してもお前が俺を始末する…こんなところか。」

「ええその通り、この能力は大変便利ですが”匂い”までは誤魔化せません。故にあなた方人間なら騙せると思ったのですが…」

「目的はなんだ?何をするつもりだ」

セルリアンは笑いながら

「あのような古いセルリアンをさっさと始末し、新しいセルリアンを作り出す事!そしてパークを恐怖に染める事!そう10年前のように…計画はすでに始まっています、あなたが以前へいげんで戦ったあのセルリアンが証拠です」

「あなたを始末したかったですが…バレたならしょうがない…ですがあのお方はもう止まりませんよ、恐怖は始まったばかりです…それではまた…フフ」

「待ちやがれ!あのお方って誰だ!」

セルリアンは一瞬で姿を消した


その後本物のリカオン達が駆けつけて来た

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