第23話 再会

かばんがカズの元へ弟子入りしてから一週間が経った

龍型セルリアンの行方は未だにわからず、サーバルも目を覚まさない


「もう一週間か…いつまで寝てやがる、かばんともだちが待ってるぞ」

カズはロッジの一室を後にするその部屋のドアには105と書いてあった


(どうして一緒の部屋なの…)

(だって友達なら一緒の方がいいじゃん!)

(しょうがないなぁ…)


「そんな事もあったな…あん時泊まったのが105、今だったら即刑務所行き確定だぜ」


その後港ではカズとかばんが木刀を交えていた


「人間とはいえさすがはフレンズだな!一週間でこんだけ強くなるんなら追いつかれんのも時間の問題だぜ!」

「まだまだカズさんには勝てないですけどね!」


そこへリカオンがやって来た

「カズさん!今度はさばんなちほーにあのセルリアンが出ました!」

「さばんなか…こっからそう遠くはない…ぶっ飛ばせば間に合うかもな…」

「僕も連れて行ってください!」

「ついて来てもいいが飛ばされんなよ?かなり速いからな」

「はい!」

カズはスクーターの後ろにかばんを乗せ走り出した


「………ええあなたの狙い通りです、さばんなへ向かいました…後は奴が人間を始末するのを待ちましょう…仮に倒されてもいずれは消す予定故問題なし、共倒れなら一石二鳥…フフ」

リカオンはそう言うと何処かへ走り出した


カズとかばんはさばんなに辿り着いた

そこには

龍型セルリアンが待っていたかのように佇んでいた

「よお一週間ぶりだな、あの時は取り乱して悪かったな」

カズはヒト型セルリアンの時に使った刀を取り出した

「あの時の借りはキッチリ返すぜ…あいつの仇もとる…」

かばんも木刀を構えるが

「悪いが手を出さないでくれるか?こいつは俺の客だ」

カズに言われかばんは後ろへ下がる

「無茶だけは絶対にしないでくださいね?」

カズは無言で歩き出す

そして

「でやああああああああ!」

セルリアンに攻撃を仕掛ける

セルリアンの爪とカズの刀がぶつかり合う、尻尾や爪を避けながらセルリアンを攻撃していく

「さっさとてめーの石を出しやがれ!」

しかし、セルリアンの尻尾による攻撃を防いだ時手から刀が飛び地面へ突き刺さる

「マズイ…!」

カズは急いで刀を取りに行こうとするが…

セルリアンの爪による攻撃を食らってしまった

「ぐっ…」

カズは脇腹から血を流しながら倒れた

「カズさん!」


セルリアンはトドメを刺そうと近づく


「ああ…終わりか、手を出すなと言っときながらこのざまか…」

(…すまねーなサーバル…友達の仇打ちすら出来ない雑魚でよ…)


カズは死を覚悟した

すると

(カズ君…カズ君!)

声が聞こえた

(いよいよ迎えが来やがった…幻聴が聞こえてくるぜ…)


「カズ君!」

(おまけに幻覚まで…)

「カズ君ってば!」

カズは驚いた

「サー…バルか?本当に…」


「ごめんねカズ君…約束守れなくて…カズ君は帰って来てくれたのに…」

「約束を破ったのは俺の方さ…弱いまま来たんだからよ…」

サーバルは首を横にふる

「ううんカズ君は強いよ…私なんかより…だからお願い…パークを守って?私が好きだったパークを…約束を二回もするなんて我儘だよね?」

「そんな事ねーよ…だがその約束は守れそーにねーや」

「大丈夫だよ…カズ君は負けない!だから…約束して?」


カズは目を開け、起き上がった

「ああ!約束だぜええええ!」

カズはセルリアンへ飛びかかった

「カズさん!これを!」

かばんは木刀を投げた

カズはそれを掴み

「ありがとよ、やっぱりこっちが一番だな!」

力を込めてセルリアンへ振り下ろした





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