第21話 仇
「どうしたんですか?アライグマさんフェネックさん、サーバルちゃんとじゃぱりまんを取りに行ったはずじゃ…」
「森の奥にでっかいセルリアンが出たのだ!」
「どんなやつだった」
フェネックがセルリアンの姿を伝える
「四つの足で歩いててー背中から羽みたいなのが生えてたよーあと尻尾も」
「サーバルちゃんはどうしたんですか!」
「それが助けを呼んで来てって言われて置いて来ちゃったんだ…」
「早く行かないと!カズさん!カズさん?」
カズは話を聞いた途端スクーターにも乗らず走り出した
「待ってください!カズさん!」
どれだけ時間が経っただろうカズは森の奥を歩いていた
「はあ…はあ…」
そしてサーバルを見つけたが…
木に横たわりセルリアンに食べられそうになっていた…意識がないのか目を閉じていた
「…………っ!」
カズはセルリアンに向かって木刀を振り下ろした
「はあああああああ!」
セルリアンがカズに気づき攻撃を始める
カズはいつもの戦いをしていなかった、以前のヒト型セルリアンの時とは違っていた まるで怒り任せに暴れているだけのようだった
かばんがようやく追いついた
「サーバルちゃん!それにカズさんも…」
かばんは今まで見た事がない怒りの表情を見た カズの目は血走っており歯をむき出しにしていた
(カスさんがあそこまで怒るなんて…)
かばんはカズと出会ってから時間はあまり経っていないがすぐにいつもと違う事に気付いた
(カズさんも危ないけど…サーバルちゃんが…)
かばんは駆け出しサーバルを抱き起こした、呼びかける時間もないと思い肩に担いで歩き出した
(僕にもっと力があればカズさんを手助け出来るのに…)
カズはセルリアンと戦うがついに
「でやああああああああ!」
バキッ!
セルリアンの攻撃に耐えきれず木刀が折れた、しかしカズは折れた木刀をセルリアンに突き立てようとするが
「ぐはっ」
カズはセルリアンの尻尾に叩きつけられ木に激突する、頭から血を流しながらもセルリアンに向かっていくカズだったが
「でいやああああああああ!」
ヒグマが仲間を引き連れやって来た
「キンシコウ!リカオン!カズを頼む!」
「はい!」
「オーダー了解です」
二人はカズを連れて行こうとするが
「離せええええええ!邪魔すんじゃねええええ!あいつは…あいつだけはああああ!」
カズは抵抗する
「落ち着いてくださいカズさん!そんな怪我じゃ!」
「こうなったら…ごめんなさいねカズさん」
キンシコウはカズの首の後ろを叩き
カズを気絶させた
「さあ早く行きましょう、ヒグマさんが引きつけてくれているうちに」
カズが目を覚ましたのはバスの中であった
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