第19話 ヘルコックカズ

ロッジからゆきやまちほー、みずべちほーを抜けしんりんちほーにある図書館にたどり着いたカズ一行

「待ってましたよかばん」

「よく戻って来たのです、何か収穫はあったのですか?」

「いや…実は…なんの成果も得られませんでした!」

かばんは海に出てからの事を語った

「つまり、途中でバスの電池がなくなってしまい仕方なく戻って来たと」

「せっかく作ったのに電池切れとは情けない」

「すみませんでした!」

「まあよいのです」

「そろそろフレンズ達が来る頃なので早速料理を作るのです」

「はい、わかりました」

「カズ、というヒトお前も作るのです」

「かばんに協力するのです、二人ならすぐできるでしょう」

「嫌だね」

「何故です!」

「悪いが俺は料理しないんでな」

「ヒトなのにですか?ありえないのです」

「ありえないなんて事はありえない、俺は作らねーよ、どうしても作って欲しいなら後でてめーらだけにたくさん作ってやるよ」

「ならよいのです」

「我々を満足させてみるのです」

かばんはその時カズの顔が邪悪なものになったのを見逃さなかったがあえて言わないようにした


数時間後フレンズ達が図書館にやって来た、ちょうどその頃料理が完成した、かばんは集まったフレンズ一人一人に挨拶をした

あっと言う間に料理は無くなりフレンズ達は帰って行った


「さて、約束どおり料理を作るのです」

「我々は待ち切れないのです」

「ああわかったよ…」

カズは二人に料理を作った

「では早速」

「いただくのです」

二人は料理を食べた…しかし

「「なんですかこれは!不味すぎるのです!」」

同時に叫んだ

「どうした?料理を食いたかったんだろ?せっかく作ったんだ残さず食えよ」

二人は黙ってしまう

そこへかばんが

「あれ?でもカズさんが作った料理は結構美味しかったですよ?」

かばんは二人に言った

「どう言う事なのですか?」

「説明するのです」

「…何で言っちまうかなぁ…わざと不味くなるように作ったんだよ」

「「なら!次は普通に作るのです!」」

「だが断る」

「「何故なのです!」」

「このトモカズが最も好きな事のひとつは自分で自分のことを賢いと思ってるやつに「NO」と断ってやる事だ!」

「もういいのです!」

「お前には頼まないのです!」


その後一旦バスの中に戻った一行


「あれはさすがにやりすぎじゃないですか?カズさん」

「知るかよ」

「カズさん、実は聞きたいことがあるんですけど」

「何だ?」

「カズさんは以前パークに来たことがありますよね?」

「ねーよ」

「でも僕聞いたんですよカズさんがうなされてるのを…その時セルリアンがどうとかって…」

カズは、はあ…とため息をついた

「…聞かれちまったか…仕方ねーな、聞いた後後悔しないってんなら話してやるよ」

「しないです」

「そうか、なら言うぞ何があったか」

カズは語り出した

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