第10話 影

「「「でやあああああああ!!」」」

カズが木刀を、ライオンが爪、ヘラジカが杈を振るうたびセルリアンが消えていくがその数は減るどころか増えて行く

「倒しても倒しても湧いてきやがる!バ●オハザードやってんじゃねーんだよ俺は!」

だが戦っているうちにカズは違和感を覚える

(こいつら…何かがおかしい…なんなんだ?)

「まさかッ!」

カズはあえて手を止めセルリアンの動きを見た

(やっぱり思った通りだこいつら連携が取れてやがる、だが個体色は赤色…港で戦った黒色ならわかるがなぜこいつらが…誰か指揮してるやつでも居るのか?)

カズはセルリアンが密集している中心に向けて走り出した

(だとしたらセルリアンが一番いる中央あそこに居るはずだ…)

無数のセルリアンを退けついに中心にたどり着いたカズだがそこに居たのは…

「なんだ…あいつは!」

人間の様なものが立っていた

「あれはセルリアン…なのか…?」

その姿は全身黒ずくめで右手は巨大な刀の様なものになっていた

「あいつが指揮をとってるのか…じゃあ!」

そう言うとカズはヒト型セルリアンに向かって木刀を振り下ろした

「さっさと石を砕かせて貰うぜ!」

カズが放った一撃は…巨大な刀に防がれた…

「ちっやっぱ簡単には行かねーな」

カズはまたしても違和感を覚える

(周りのセルリアンが中央から離れていきやがる…まさかこいつが!)

ヒト型セルリアンは左手でカズを挑発した

「随分と余裕じゃねーか、上等だ一対一の真剣勝負…受けてやるぜええええええええ!」

「うらああああ!」

ガキイイイイィン

攻撃は防がれ

「でやああああ!」

弾かれる

「ぐっ…こいつ強い…!」

(まともにやりあっても勝てねー…だったら!)

カズはセルリアンが薙ぎ払った刀に乗りそこから

「はああああああ!」

右腕を切断した

「かなり卑怯な手だが無力化させて貰う」

だがカズは驚くべきものを目撃する

セルリアンの胴体が消えていき”刀”から再生していく

「こいつ、刀がほんたいか…」

木刀これじゃ無理か…仕方ねーあまりこいつを使いたくないんだがな…やるしかねぇ…」

カズは木刀とは別の武器…セルリアンのものよりは小さいが刀を取り出した

「悪いが…こっからは手加減無しだ」

カズはそう言うと刀を構え、セルリアンに突っ込んでいく

「はああああああああああ!」

木刀の時よりも速く鋭く切り込んで行く、その度にセルリアンが押されていき…ついにセルリアンが膝をつく、カズはそれを逃さなかった…

「こいつで終わりだああああああ!」

全力を込めた一撃をセルリアンの刀に振り下ろした、そして

パッカァーン セルリアンの刀を砕き討伐に成功した

「はあ…はあ…危なかったぜ…あいつを倒したからかあれだけいたセルリアンが一気にいなくなりやがった…」

カズは空を見上げる、すると…

黒い影が上空を通過していった

「今のは…まさか!」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る