第2話 策

「…ひとつだけ…たったひとつだけ策がある…」

「「「え?」」」

男は続ける

「セルリアンは確か光を追う習性があったよな?そして海水に浸かると溶岩になって固まる…嬉しい事にここにはすぐそこに海がある…つまり!」

男はそう言うと持っていた武器に火をつけた

「俺はこいつでセルリアンを海に近くまで誘導する!そしたらテメーらでまとめて海に突き落としちまえ!」

だが三人は

「し…しかし!」

「この数…かなりありますよ!」

「オーダーキツイですよぉ…」

男の策に乗り気ではなかった

「それでもやるしかねーんだ!おら行くぞ!」

男は海に向かって走り出した

そのあとを火の光につられたセルリアンがついて行く

「あいつ…本当にやるつもりか?…こうなったらやるしかない!行くぞキンシコウ!リカオン!」

「「はい!」」

「うおおおおおおおおおおお!」

男は海に向かって走り続け海辺までたどり着いた

「あとはこいつを…ふん!」

男は手にした武器を海に向かって投げたそれを追いセルリアンは本来嫌うはずの海へ進み続ける


そして男が叫んだ

「今だあああああああああ!」

「「「はあああああああああ!」」」

三人は大量のセルリアンを海に沈めていく…そして あれだけいたセルリアンは完全にいなくなった

「ようやく…終わったな…自分から囮になるとはかなり無茶な事するなお前…ん?あいつはどこに行った?」

その問いに二人はわからないと答えた すると海から

「お前らー!誰が俺ごと海に突き落とせって言った!やるのはセルリアンだけだろ普通!」

全身ずぶ濡れの男が現れた

「チクショー!こんなに濡れちまったじゃねーか!風邪引いたらどうすんだこのヤロー!」

「「「………」」」

「セルリアン討伐感謝する」

「てめ!話変えやがったなチクショー!」

「そういえばまだ自己紹介がまだだったな私はヒグマだ」

「キンシコウです」

「リカオンです」

「こいつら…まぁいいさ俺はトモカズ、カズって呼んでくれ」

「聞いた事ない動物だなお前?」

ヒグマが言う

すると男は…

「おいもう名前だしたんだからお前も名前で呼べよ」

「どう言うことだ?」

「あぁいやこっちの話気にすんな」

するとカズは…

「俺はパークの外から来た人間だよ

サンドスターとは一切無縁の」

「人間?ヒトという事か?ヒトなら知っているがお前みたいな戦えるやつは初めて見たな」

「え?人間居るの?このパークに?マジで?」

「今は旅に出ていて居ないがかばんっていうやつがヒトのフレンズなんだ、でもかばんはあまり戦いは得意じゃなかったがな」

「そのかばんってやつがどんなのかは知らないが人間には得意不得意があんだよ、お前らも種族は同じでも違うところがあるだろ?それと一緒だ」

「確かにそうだな、カズはパークの外から来たと言ったな何しに来た?」

カズは答えた

「パークに何しに来た…ねぇ…」



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