第13話 魔法訓練-7

俺たちは採石場跡の訓練所に到着したんだ、


そこは阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられていた、そこには手首を切り飛ばされた俺のチームメイト達が血が噴き出している手首を抑えながら呪文を繰り返し唱えていた。


「「「オンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカオンタタギャトウトハンパヤソワカ」」」

なにこれコワイ、新手の新興宗教の修行場にでもなっちゃったの?でもひとまずサリー教官に報告だ。


「サリー教官只今戻りました」


「ちょっと待ってねぇ~手がくっ付くまで」


そう言ってサリー教官は受講生たちの状況を注視していた、


20分くらい呪文の詠唱が続いたけどその詠唱も終わりどうやら全員完治したようだった、


「はい~皆さん手はくっ付きましたかぁ~? それと コウ君リエさんお疲れ様、ありがとうね」


「いや~ サリー教官、一気に全員の手首切り飛ばしたんですか?」


「そのほうが早いでしょ、」


「まあ、たしかに...」


「あら?そちらのお嬢さんは?大丈夫ですか、顔が青いけど」


「はい、こちら私の旧友のミホちゃんです」


「あ、う よろし...うっぷ」 もう吐き出せるものが無くなっているようだった、


「まあ、慣れない人がこの状況見たらみんな気分わるくなるっすよ」ケンタが言う


「自分ケンタっす、よろしくっす、大丈夫っすか?」


「ああ、俺達の実家の方ではあんまり大量の出血する怪我って見ないからな、それでだろうから心配しなくても大丈夫だよ、ありがとな」俺は気にかけてくれたケンタに礼を言う


「あたしたちの同郷のミホさんです、宜しくお願いしますね」とリエさんが言うと


「岡田美穂です、宜しくお願いします」


「「「「「「「「「よろしく」」」」」」」」」」


俺が代表で各人の紹介を終わらせるともうお昼だった、


アイテムボックスからお弁当を取り出しサリー教官に預ける、


「はい~みなさんお弁当がきましたよ~」


受講生にお弁当を配り終えたサリー教官はカイ教官の元へとお弁当を持って行った。


俺たちはもう一人街道を走る練習を終えて来た男も一緒に飯を食う事にした、


「岡田均です、宜しくお願いします。」と一礼


綺麗な礼をするこの男、ミホさんの弟である、


「ヒトシは走るのが好きなんだって?」


「はい、昔から陸上をやっていたので」


「じゃあなかなか身体強化までいかないでしょ、俺たちでサポートするよ」


「有難うございます、ではお願いします」






鬼人だ!今日は鬼人が出たんだよ!いやマジで


「ヒトシ~オラオラもっと早くだ!」「「「「バシーン」」」


 振ったのは竹棒、一回しか振ってない様に見えるけど音はダブって聞こえるんだよ、よく目を凝らしていると3回打ち込んでました、俺は打撃音が聞こえるたびにヒールを掛けているんだ、っで竹棒があっという間に粉々になってリエさんが新しい竹棒を渡している、これなんて言う地獄? 今は3時前、あれからずっとこんな感じなんだよ、この街道何往復目になるんだ?これが無限地獄って奴ですか?


遂にヒトシが倒れました、 「ヒ~ト~シ、誰が休んでいいと言った?」


「ねえちゃん、ぼくもうダメだよぅ~おうちかえる~」


「ミホさんこれ以上はダメだ、幼児退行起こしちまってる」


「ヒトシまだそんな事言ってるの!さっさと立ち上がってはしりなさいっ!」


「うえ~ん ねえちゃんが ねえちゃんが~」


バシッと尻を竹棒で叩いた瞬間凄まじい勢いで逃げ出した、


「うえ~~~~ん」  泣きながら走るヒトシを追いかけミホさんも走って行く、


「ほらヒトシちゃんとやればできるじゃないの」


「うえ~ん こわいよ~ねえちゃんがこわい鬼になっておってくる~」


俺はヒトシの脇に行き肩を組んで落ち着かせる、


「ヒトシ大丈夫か、鬼人はもういなくなったから落ち着け」


時速100キロ近くからの徐々に減速、やっと落ち着いて来たようだ、


「ヒトシ、大丈夫か? 落ち着いて来たか?」


「ああ、コウさん、俺夢を見ていたのかな?姉さんが鬼になって追いかけてきたんだよ」


「ヒトシ、良く聞け、それは夢でも何でもない、現実だ!」


そう告げるとヒトシは白目をむいて崩れ落ちる様に倒れていった。


俺はサリー教官に理由を言ってリヤカーを借りる事にした、今日は上級も中級も検定希望者が居なかったので解散となった、今ミホさんがリヤカーを引っ張っている、身体強化した偉いスピードでw 後ろに気を失ったままのヒトシを俺とリエさんが抑えながらだ。


 飛行隊の連中は綺麗にV字編隊を組んで先に到着、俺たちは続いて高速リヤカーを裏手の練習場から倉庫へしまって皆の元へ、


「シキ教官、只今戻りました、リヤカーは元の場所に戻しておきました、それと今日の報告はいつも通り異常は有りません、」


「はい、訓練御苦労さまです」シキ教官が答える。


ヒトシは目が覚めてもギルドの待合室でまだぼ~っとしている様だ、


「みんな、夕飯一緒にどうだい?」俺が皆を誘う、今日はちょっと懐に余裕が有るので俺の驕りでいいかなと、思いレストランセキへ移動する。


テーブルを3つくっ付けてもらい全員着席した、


「本日のお勧め4つとあとはレバー定食で、」


今日のお勧めもレバー定食だったw


「セキさんレバー定食人気なの?」


「うん、あれからリクエストがおおいんだよ~」


「そうだよね~おいしいから全然問題ないです」


ちょっとお得な割安感が有るんだよねお勧めセットって、しかも今日は俺が驕るつもりだったし、ちょっとありがたかったかな。


「ミホさんにヒトシもレバー、いけるよね?」


「好き嫌いはありませんから」「全然問題ないっす、」


「注文も済んだことだし料理が来るまで新しい仲間を紹介するよ、」


「リエさんの同級生のミホさんと弟のヒトシ君だ、宜しく頼む」


各員めいめいに二人に向かって自己紹介をして行く


「っで、こっちに来てどの位になるのかな?」俺は聞いてみた、


「自分はもうそろそろ3か月くらいです」ヒトシが答える、


「え? それまで我流で魔法使ってたの?」


「いや~我流って言うより魔法は大して使えなかったから、ここは教わった方が早いんじゃないかって思って...」


「そうだね、自分で見つけながら覚えていくのもいいけど、習っちゃったほうが早いからね」


「今日まさにそう思いました、昨日初級が終わってもう中級を終了させることが出来そうなくらい進むんですからね~」


「じゃあ、あとで中級の検定問題やってみる?」


「え? 何か座学のテストとか有るんですか?」


「いや、中級も上級も実技のみだよ」


「そうなんですか、っでどんな試験やるんですか?」


「身体強化が瞬時にできるかどうかをテストするんだよ、この後時間ある?」


「はい、後はいつも飯食ったら寝るだけだったんですよ」


「じゃあ食い終わったら軽く練習場に行って訓練してみるかい?」


「はい!宜しくお願いします、」


「ミホさんも行くよね?」


「はい、」


俺は全員分の代金を払ってギルドの練習場に行く、全員ぞろぞろついて来た、


「こんばんは、練習所使わせて下さい」


虎獣人の姐さんが出てきた、


「ステファニーさん練習所使わせて頂きたいのですが、今誰か使ってます?」


「一組いるけど大丈夫、問題ないよ」


「では計13名練習所に入ります」


俺たちはリエさんミホさんヒトシの4人で中級卒業検定試験の模擬試験を行う、


「中級は瞬時に身体強化をする事が課題だから先ずはリラックスして横になってみて、そして身体強化をON・OFFの繰り返しをやってみようか」


30分後かなり出来る様になってきたみたいなので、


「じゃあ強化してない状態から急激に強化する訓練していこうか、」


うん、なかなかいい反応速度だね、これなら十分行けるんじゃないかな、と思ったところで、


「どっこ~ん バキバキ ぐしゃ がががが」


皆のゴーレムが練習場で戦っていた、今日は1mサイズでラビノスケのジャイアントなロボットの形に似たゴーレムとラビミのポセイドンのようなゴーレムが戦っていたんだ、その他ロニーのファッOィとウイルムのブルーOィッシュドッグが対戦をしていた、その他の皆は他のギミックを作っていた、


 ロニーとウィルムのゴーレムの対戦を見ていたヒトシが随分熱心に見ていたんだ、するとヒトシが俺に質問してきた、


「あのゴーレムは色々なギミック持ってるようですがアームパンチとか出来るんですか?」


俺はスコーOドッグを作って見せて稼働させる、全速直進から左足踝に仕込んだピックを作動させ、ほぼ直角に旋回して見せる、


「こんな感じで動くよ」


「凄い、人が乗れるくらいの奴ってできるんですか?」


「当然、だけどこっちだとかなりきついんじゃないかな?」


「じゃあ簡単に作ってみるから乗ってみる?操縦は俺がやるんだけど」


「いいんですか? 是非乗せてください」


俺は全高3.8mクラスの搭乗型ゴーレムを作った、


「さあ、乗ってみて 今シート合わせるから」


そう言ってコクピット内部に椅子を作り体が固定できるようバケットシートにシートベルトを作る、


「っでこれね、急旋回すると血液が寄っちゃうんだよね、それで耐Gスーツが欲しくなるんだよねコレって、」


5分後ゲロまみれのヒトシをコクピットから引きずり出す、


「ん~やはり自衛隊員でもこれは無理だったか」


「コ、コウさん、コレ人間が乗るものと違いますよ...」


「やっぱ そう思う?」


「多分、無理だと思います」


「うん、だから俺達も乗るのを禁止してるんだ」


「...」


「まあヒトシもゴーレム作る所からやって行かないか?」


「はあ、じゃあそれでいきます」


俺はヒトシにゴーレム作りの基礎からレクチャーしていった、


現在時刻は21時だ、ラビ家のみんなは早々に帰宅して残っているのが俺とリエさんミホさんとヒトシとロニーとウィルムだった、


「今日はこの辺で解散としよう、また明日訓練頑張ろう」


「「「「はい」」」」


俺たちはこのまま解散した、が俺は明日の為にその1がある、朝から薬草集めだね、受付に行きシキ教官に練習場使用の終了を言って解散する。


「そう言えばミホさん達ってこれ付けてるの?」そう言いながらミスリルの腕輪を見せる、


「いいえ始めて見ますそれって、何ですか?」


「魔力を底上げするアイテムなんだよ、魔力って使い切ってあげるともっと多く貯められるようになってくるのを利用して、魔力量を無駄に消費するアイテムなんだよ」


「それって何処で売ってるんですか?」


「ギルドの受付で注文できるから これは有った方が良いかも、」

そう言ってリエさんもミスリルの腕輪を見せる


「早速買ってきます、」そう言ってシキ教官の所へ行って早速購入してきたようだ。


「うっ、付けた途端に怠くなってきましたよ、」


「そうでしょ、けっこう効いてるんだよねこれって、でも一週間もすれば気にならなくなるよ、っで凄い人はこの材料でフルプレートの鎧を着て過ごしているんだよ」


「マジっすか...」


「確か鍛冶屋さんでフルプレート付けてメイドエプロンしてたな~」


「フルプレートにメイドエプロンですかw」


「運が良ければきっと会う事が出来ると思うよ、っで、俺も腕輪と足にも付けてるんだ」 そう言ってズボンの裾を少しまくって見せる、


「慣れるとフルプレートまで装着できるみたいだからそこまで行ってみようかと思ってるんだ、そうすればかなり魔力が上がるらしいよ」


「そうなんですか~」 ヒトシが答えた、


「じゃあ、そろそろ宿に戻って明日の為に寝るとしましょうか、リエさん明日は5時ね」


「はい、了解です、この受付でいいんですね?」


「はい、さっきシキ教官にも伝えておいたから大丈夫だよ」


って事でその場で解散していった、



「ヒトシ、私たちも宿に帰りましょう、」


「うん、姉さん、でも今日一日で中級卒業出来る位の魔法が使える様になったのには驚いたね、」


「本当に、こんなことなら最初から学院に入っておくべきだったね」


「姉さん、明日から今までの分を一気に取り戻すように頑張って行こうよ」


「そうね、面白そうな魔法が有るし、リエさんのグループに入れてもらえてよかったね、」


その夜ヒトシは鬼人に追われる夢を見たんだ、それで睡眠不足の状態で翌日の教習に臨むことになった。



朝5時だ、俺は仕事の為にギルドに来ている。


「おはようございますグェンさん、おはようリエさん、」


ギルドの受付には既にリエさんが待っていた、


「グェンさん、これからラニー草の採取に行ってくるんですけど、あまり他人が行かないエリアってありますか?」


「はい、他の冒険者さんと被らないエリアをお探しですか?」


「はい、そうなんですよ」


「でしたら少々遠いのですが、南西の草原はいかがでしょう、飛行魔法が使えるなら、よろしいかとおもいますけど。」


「あの谷を越えた場所ですね?」


「あの谷があるから普通の冒険者さんが行かないので良いと思いますよ距離で30km位ありますけど飛行魔法が使えるならよろしいかと思いますが、いかがでしょう」


「ありがとう、早速行ってきますよ」


俺たちは練習場に向かってそこから出発し南西を目指す、まだ日も出ていないけれど、朝が近い事を空の色が教えてくれている。


谷を越えたあたりから草原が所々発光している部分を確認、


「リエさん、あのうっすら発光している草がラニー草だよ、」


「じゃあ手分けして集めてこようか、」


その言葉に賛同して降下する、あとはもくもくと草むしりだ。


日も昇って暫く過ぎ時計を見ると7:30分をちょっと回った所だった。


「リエさんそろそろいい時間だから戻ろうか、」


「はい、じゃあこれを一束纏めたら終わりにしますね。」


俺たちは谷を越えギルドに向かう、冒険者たちが街道に散って行く姿を見ながらギルドの練習場に降り立つ、ステファニー教官が初心者冒険者に稽古をつけていた、


「ステファニー教官おはようございます」


「コウとリエさんおはよう、今日はどうしたんだい?こっちから入って来て」


「今日は朝一で収集やって来たんですよ、それの納品に持ってきました」


「そうかい、そりゃ助かる、ありがとうな。」


「じゃあ納品してきますね」リエさんが納品に向かう、


「じゃあ、俺も行ってきます、失礼します」


「「グェンさん、只今戻りました」」


「ご苦労様です、では早速確認させて頂けますか?」


「では、私のほうからでいいですか?」


グェンさんはラニー草を45束受け取り試薬に漬けこむ、


「流石ですね、全て良い物です、しかも大きさもそろっていますね」


「有難うございます」


「次はコウさんの分ですね、」そう言ってラニー草の束を試薬に漬けこむ、


「コウさんは50束ですね。」


そう言って数を確認してもらったが俺の集めた物は大きさが疎らなんだよね、ここで性格の差が出てたんだね。


 俺たちは買い取ってもらった代金を受け取りレストランシキへ向かった、朝飯を急いでかき込んで再度ギルドへ移動した、ギルドの訓練所に行ったらもう殆ど集合していた、そこにはミホさんとヒトシも揃っていたんだが、俺とリエさんは走って採石場跡へ行く事にする、


「ではみんな、現地でまた会おう、俺たちは走って行くから、」


「では,僕たちは先に行ってます」 とハンス君が言う、きっと彼が本日のジャンケンの勝者なんだろうなと思い。


「じゃあハンス君皆を宜しく頼みますよ」 俺はそう言ってハンス君に任せる事にした。


俺たちはひたすら走っている、中級に上がってまだ身体強化が出来ない人を探してw


「あの人はどうですかね~」そう訊ねるヒトシ、


「あの人はまだ中級に入って間もない人だから、もう少し自力で走ってもらおうか、」


 そんな時モヒカンの男が前にいた、初級で一緒に講習を受けていた同期の青年らしい、なんだか励ましながら走ってるんだ、それを後ろからゆっくり尾行して様子を窺う。


「ボ、ボルグさん、少し休憩しませんか...」


「バカヤロウ!そんな事を言ってる姿を鬼どもに見られたら大変な事になるぞ」


「え? 鬼だなんて只の噂、そんなの冗談か都市伝説って奴なんじゃないんですかw」


「いよう、も~ちゃん友達と一緒に訓練かい?」


「え?」 振り向いたも~ちゃんは一瞬にして顔から血の気が引き固まってしまっている。


「も~ちゃん、おはよう♬」 愛想よくリエさんも挨拶をする、


≪終わった、ディップの奴も鬼に責め立てられるのか...何もしてやる事が出来ない俺を許してくれ≫ モヒカンの心の声


「初めまして、ボルグさんと一緒に初級を受けていたディップと言います、」


「自分はコウ、そして右からリエさんミホさんとヒトシです」


「もーちゃんディップさんを指導してるんですか?、大変ですね~」


「リエさん、ここはも~ちゃんが一生懸命指導してるんだから余計な事は今はやめておこうよ」


≪うおおおおお、これはいい方向なのか?≫ モヒカンの心の声


「そうだねコウ君、も~ちゃんここの職員になるんだもんね、これはも~ちゃんのやるべき事だから、私達が手を出したらいけない事だよね」


≪おお!助かったぞ、ディップよかった、よかったなぁ≫ モヒカンの心の声


「え~そうなんですか、じゃあ、ボルグさんが1週間たっても俺に身体強化を教えられなかったら、コウさんが教えてくれますか?」


≪バカヤロウ、何てことを口走ってやがるんだよ≫ モヒカンの心の声


「いや、ディップ俺が必ず一週間で身体強化出来る様にしてやるから、俺とやって行こう」


≪ん~ボルグさんって優しくて面倒見がいいけど、まさかソッチの気が有るんじゃないだろな≫ ディップの心の声


「じゃあ、1週間たっても身体強化出来ないようでしたら、是非ともお願いしますね」


「はい、わかりました、じゃあこの4人でしっかりと当たらせて頂きます」


「じゃあ、またねも~ちゃん♬」


俺たちはその場を後にして普通に走ってその場を立ち去った、


「いい人たちですね~」


「バカヤロウ、なんて約束をしちまったんだ、おめえは自分で三途の川特急チケットを買っちまったようなもんだぞ!」


「またまた~ボルグさん大げさな}


「もう俺は何も言わねえ、こうなったら一刻も早く身体強化をマスターしてあいつらの世話にならないようにしよう、すぐ出発だ!今から本気で走れ!」


「え~、あ~はいはいがんばってはしりますよ~」


≪こいつ本当に身体強化できねえとヤバい事になるってのがわからねえみたいだな≫モヒカンの心の声


≪俺ってボルグさんに狙われてるのかな? 別の意味で、ちょっとヤバい感じだからこの人と距離を空けた方が良いかも≫ ディップの心の声だが後に何故あの時素直に従わなかったかと後悔する事になる。


 俺たちは採石場跡を目指し身体強化をして走っている、途中中級上がりたての受講生たちの様子を見ながら追い越して採石場跡に到着した。


「やあみんな、やっと到着したよ、やはり飛行魔法は早いなぁ」


「はい、今日は追い風と言う事も有って早かったです」ハンス君が答える


「じゃあ、今日も一日頑張って行こうか、」


「「「「「「「「「「「「」はい」」」」」」」」」」」」」


 移動した場所はいつものゴーレム練習場、2面あるうちの一番端にある方の練習場に俺たちは陣取っている、ここのエリアはゴロウ教官のテリトリーだ。


「ゴロウ教官今日も一日宜しくお願いします、」


「おう、コウ達 あまり無理すんなや」


「はい、」


 俺とリエさんはミホさんとヒトシに付きっきりで土魔法を練習している、最初は土人形からだ、そして動けるようになったら愛着のある物を仕込み、魔力を込めて出来た土人形で格闘練習を始めて10分でミホさんとヒトシがぶっ倒れたw


「お昼来てるけどこの二人はまだ寝かせておこう、慣れない魔法で一気に魔力を使い切ったみたいだから、」


二人を休ませたまま俺たちは飯を食い終わり、午後の練習に取り掛かり今日の練習も無事終わらせることが出来た。


そして翌日、俺たちは又今日もラニー草採取だ、


「じゃあリエさん、昨日と同じところで採取して行こうか、」そう言いながら俺たちは飛んだ。


朝の寒気の中俺たちは谷を越えてラニー草の採取地まで来た。


「リエさん、じゃあ始めようか、」


「はい、」


俺たちは7時30分まで採取を行いギルドに戻る。


今日の受付に珍しくギルドマスターが受付にいた、


「「おはようございます」」


「今日は早いんだな、二人とも」


「はい、資金不足だから資金稼ぎをやっています」


「そうか、体に気を付けながら頑張れよ、無理はするなよ。」


そう言って俺たちを送り出してくれた。


「「有難うございます、では行ってきます」」


俺たちは裏手の練習場から飛び立ちラニー草のエリアまで飛んだ、そしてまた今日の一日が始まる。


続く


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