第8話 魔法訓練-2
今日から俺たちに仲間が増えた、兎獣人のラビタロウ君だ。
朝ギルドの待合所に集合して行くことになったんだけど、ラビノスケとラビミがバツの悪そうな顔をして、
「コウさん昨日は生意気なこと言ってすいませんでした、僕たちにも身体強化を教えてもらえないでしょうか?」
ラビタロウが先に身体強化が使えるようになって、ちょっと焦りが出てきたようだね、タイガーマスク教官の思惑にしっかりと嵌まったようだ。
「待っていたよ、来るものは拒まず去るものは追わずってね、歓迎するよ、一緒に頑張っていこう、同じギルドの仲間なんだからさ。」
「「ありがとうございます、」」ラビノスケとラビミがハモって礼を言う。
「さあ皆揃ったから出発しようか、カイ教官には中級に付き合うのでちょっと遅れるって伝えてもらえるとありがたいな、グスタフ君頼めるかい?」
「はい!しっかりお伝えします。」
「コウ君私も中級の二人の事、手伝うよ」
「リエさん、ありがとう じゃあ又一緒にお願いします、それとラビタロウはグスタフ君に土系の魔法を教えてもらうといいよ、」
「ぼ、ぼくに、魔法を教えてくれるグスタフさん、よ、よろしくおねがいし増すなんだな。」
「うん、ラビタロウ君一緒に頑張ろうね」
「グスタフ君、ハンス君、ベクタ-君、ミーナさん、ラビタロウを宜しくお願いします」俺は一礼してラビタロウを託す、
そして俺達は採石場に向かう道の途中にいる、
鬼が出たんだ、細い竹の棒を振り回して走る兎獣人を追い掛け回す鬼が、
「オラオラオラ~!キリキリはしらんか~~い!」
「ひぃ~コウさんたすけて~鬼が、鬼が追ってくるよ~」
俺は、合掌しつつ頭を下げる、そしてこれトラウマにならなければいいんだけどな~と思いながら追走していった、
「もうだめです、走れません、あたしもうごけないです~」
「うさぎ兄妹!何眠たい事いってるんじゃ~!休まず走れ~!」
「ラビタロウはげろ吐きながらでも走ったぞ!お前らが出来ないわけがない!そら走れ~」
バシバシと竹の棒で叩かれる尻に俺はヒールをかけていく、が、更に治った傍から尻が叩かれていく、
俺の前には息を荒げた獣人が倒れている、かろうじて意識があるようだ、だってリエさんの掛け声に反応するからね、
「貴様ら眠いのか?」 リエさんの声にビクッとするうさぎがそこにいた、
「そんなに眠いならこの場に永眠させてやんぞゴラァ!」
リエさんから喝が入る、ビクッと怯えた兎が其処に居た、と同時に立ち上がり動こうとする兎、捕食者に狙われた小動物の様だ、このまま行ったらマジでトラウマ案件発生と思った俺は、
「いや~ リエさん冗談はその辺りにして普通にいきましょうかぁ~」と如何にも気の抜けた台詞の様に語りかける、が顔は怒りの顔になっている俺、
「あ、ああ、そうね冗談はこの辺にして普通にいきましょうか、」引きつり気味に無理に笑顔を作って返事をして来た。
「さあ、ラビノスケ君にラビミちゃんゆっくりでいいから身体強化の練習をして行こうか」
ラビ家の3兄弟は3つ子である、当年とって12才散らすには早すぎると思って俺は助け舟を出した、
「リエさん、後でお話があります」俺は丁寧にこの後のお誘いをした、
「は...い...」消え入りそうな声で返事が有った。
「さあ!気を取り直して走ろうか!^^」 俺はこの空気を払拭する為務めて陽気に振舞う、
「あ!そうだ、リエさんが実家に行った時のお土産が有るんだ、これを食べないかい?」
俺はリエさんに頼んでおいたチョコレートをポケットから取り出し一枚を半分に割り二人に渡した、
「あ、ありがとう」「ありがとうございます」二人とも礼を言って食べ始めた、
「!!!!!!!なんですか?これすっごく美味しい!」
「チョコレートって言うおかしなのよ、どう、美味しい?」
リエさんが問いかけると咀嚼していた口が一気に硬直し、ギギギと擬音が付きそうな感じで首を回してりえさんに向かう、
「「アリガトウゴザイマス、オイシイデス」」
あ、コレもう完全にトラウマになってるよ、なっちまった物はしょうがない、ここは一刻も早く身体強化を完成させてから心のケアをして行かなければと思い行動に移していく。
「じゃあ、俺が後ろに着くから前を走ってくれ、げろ出るまで行ってみようかぁ~」
俺は務めて明るく振舞う、
「「はい!コウさん!」」 いい返事が返ってきた、
俺達は採石場と街を3往復して採石場まであと5キロ地点に来てるんだ、うさぎがげろまみれで倒れている、何故こうなった?
俺は取り出した水筒から二人の頭に水をかけてやる、
「よし、よくここまで来た、さあ立て!そして前を見ろ!胸を張れ、足を高く上げて前に踏み出すんだ!」
のろのろと二人は動き出す、壊れたロボットのように動き出したんだ、が一向に早くならない。
そんな二人に業を煮やしたリエさんが、
「トロトロやってんじゃねぇ、キリキリ走らんかい!」と叫んだ、その瞬間
今まで見た事も無い速度で逃げ走っていくうさぎ、まさに脱兎のごとくとはこのことを言うんだろうなと思いながら採石場まで走っていった。
「マレー教官、二人とも身体強化出来る様になりました~」リエさんが微笑みながらタイガーマスクに報告をした、
「おお、そうか、手間を取らせて済まないな、ありがとう」
「いいえ、同じギルドのメンバーだから当然と言えば当然のことですよ~」となんだか調子のいいことを言っていたが、
「マレー教官、ちょっとお話が...」俺はタイガーマスク教官をみんなと離れた所に移動してこれまでの経緯を話した。
「そうか、そんな事が有ったのか、」
「はぁ、なんとかフォローして行きますので暫く俺たちにあの3兄弟を任せてもらっていいですか?」
「ああ、わかった、もしも無理そうだと思ったらすぐに言ってくれ、俺達教官のほうで何とかする、だからコウ あまり抱え込まんでもいいんだぞ、」
「マレー教官、その一言が俺の救いになります、有難うございます」そう言ってタイガーマスク教官に頭を下げる、
そして俺達はグスタフ君達と合流する、
思えば一気に人数が集まったな、グスタフ君ベクター君ハンス君ミーナさんラビタロウにラビノスケとラビミ、リエさんと俺で9人だ、
とりあえずうさぎ兄妹の中級を終了させるべく俺とラビタロウで練習をしているんだ、が、今一身体強化するタイミングが遅いんだよね、
そんな時リエさんがお昼のお弁当をサリー教官の元に取りに行き皆に配っていたんだ、
「ラビミちゃ~んラビノスケく~んお昼ご飯だよ~」 と、リエさんの声が聞こえた瞬間身体強化が発動された、
俺、思ったんだ、ちょっとずるいんじゃないかな~と思いつつもね、
本日の中級の検定の時間となった
「よし、今日の昇級試験を始める、臆さぬものはかかって来い!」
ラビノスケが恐る恐る手を挙げて
「僕やりますお願いします...」
そう言って前に出てきた、
「ラビノスケお前大丈夫なのか?いけるのか?」マレー教官が問う
「教官ラビノスケはやればできる子だから大丈夫だと思いますよ」 俺はそう言って教官に伝えた、
教官の真後ろにリエさんが立っている、丁度虎獣人の大きな体が隠している感じだ、教官の背筋の動きを見てりえさんは教官の斜め後ろに飛び出し姿をラビノスケに見せると一瞬で身体強化をする、そしてタイガーマスク教官の一撃がラビノスケを捕らえるが、
「ガツン」 と音がして拳は腹筋により受け止められていた、
「うむ、良い反応速度だ、判定は合格!」
「次!臆さぬ者はかかってこい!」
ラビミが小刻みに震えながら手を挙げている、
「よし、ラビミお前も来るか、ならば前にでよ!」
また、リエさんがタイガーマスクの後ろに隠れる、そして背筋が動いたと同時にリエさんがラビミの視界に入る、と、同時に身体強化が発動され教官の拳を受け止める、
「ラビ家の者達は反応速度が早いな、合格だ!」
「次!臆さぬものはかかって来い!」
手を上げて出てきたのは人族の少年だ、」
「お前は今日中級に上がってきたケンタだったな、いい度胸だ!前に出ろ!」
「お願いします!」
ケンタくん「バキッ」と言う嫌な音と共に後方へ飛ばされていた、
「サリーちょいと頼む」 マレー教官がそう言うとケンタ君の所へ移動して状態を伝える、
「両腕骨折と肋骨が2本折れてますねぇ~じゃあ右腕からやりますよ~,ハイ次左腕ね~あと肋骨もすぐに終わりますよ~」
そう言っている間に完治させていたんだ、相変わらずこの人凄いと思いながら作業を見ていた、
涙目になりながらもケンタ君サリー教官に礼を言って戻っていった、
「よし、次誰かいないか?いなければまた次回、臆さぬならばかかって来い!」
「これでラビノスケとラビミも明日から上級に行く訳なんだが二人とも、今日は上手く身体強化出来たが、常に出来る所まではいってないだろ、明日も俺達が瞬間的に身体強化するための訓練を手伝うからちゃんと準備するんだよ」
俺は二人に伝えた、
「ああ、そうだ出来ないようならリエさんに手伝ってもらう事になるのでしっかりと練習するんだよ?」
二人は小刻みに震えながら了解の返事をした、
俺達はギルドの受付に戻ってきた、カウンターには副ギルドマスターのミンメイさんがいた、
「ミンメイさん、只今戻りました、」そう言って9名の名前を告げ怪我の無い事を伝えた、
「お疲れ様、コウ君仲間が随分増えたのね」
「はぁ、何時の間にやら9名ほどになっていました、」
「大変かもしれないけどコウ君が年長さんみたいだから面倒見てあげてね」
といってミーナさんをチラと見ながらミンメイさんは言った、
「はい、なんとか頑張ってみます」 俺はそう答えてこの場での解散を告げる、
「さあ、りえさん俺達は夕飯を食べに行こうか」
一瞬ビクッとしながらリエさんは頷く、
レストラン・セキは今日も賑わっている、
「ムムさん奥のテーブル席あいてますか?」 俺がムムさんに席の確認をしてから奥に行く
「今日のお勧めとエールを二人分お願いしますね~」そう言って注文をしてから、
「リエさん、今日の事なんだけどさ...」俺は冷たい口調で語りかけた、
「ごめんなさい、私 調子に乗ってました、」
「あの子達に何をしたのか、これからあの子達に何が起きるのかわかるかな?」
「...」
「あの子達が抱えたトラウマで もし魔物と対峙した時にそれが出ちまったらあの子達の命、刈り取られてしまうんだよ?判るよね、その意味。」
「はい...」
「うん、それが理解出来てくれればいいんだよ、っでさ、明日からの訓練なんだけど土魔法から練習するんだけど、あの子達にそれを教えてくれるといいな、」
「え、でも私、土魔法って使い方判らないしましてや教え方なんか全然...」
「いや、だからそれを今晩覚えて明日あの子達にレクチャーしていくんだよ、」
「はい...わかりました」
「リエさん、ここで勘違い思い違いをして貰ったら困るんだけどさ、俺達はあの子達に死んでほしくないからレクチャーするのであって、己の罪を償う為の行為じゃないって事だけは胸に刻んでおいて欲しいんだ」
「判ったわ、あの子達のトラウマの件、私が責任をもって克服してもらえるようにする、」
「うん、任せた、でも一寸でも迷う事が有ったら必ず俺に相談して欲しいんだ」
「コウ君、宜しくお願いします、」
「また、明日から頑張って行こう」
「はい」
ムムさんが丁度料理を持ってきてくれたので、テーブルに置いていった、今日はハンバーグだったんだね、
でも何時もとちょっと違う点があったんだ、鉄板の皿が少し冷めていたって事、ムムさん気を聞かせてくれて話が終わってから運んでくれたようだった。
食事を美味しく頂き部屋に戻ってから風呂に入り俺達は再度ギルドに向かう、
「グェンさんこんばんは、訓練場をお借りしますね」
「はい、コウさんとリエさんの2名様ですね」
「はい、宜しくお願いします」りえさんが言う
俺達は訓練場の隅の方で土人形を作る、
最初は何も入れない只の土人形だ、それを動かす練習からだね、
「ラジオ体操第一をやってみようか」
「はい、この動き懐かしいわね」
「そうだな、朝礼の前にやらされた事も有ったよなコレ」
俺達は少し笑いながら練習手順を進めていった、
「どこおおおん」「ガツン」「どすどすどす」「ばきよっ」「ガラガラガラ」
「これが使い慣れた品物に更に魔力を流し込んだ媒介を入れたゴーレムの動きだよ」
「凄い、こんなに動くなんて、やってる本人もびっくりですよ」
リエさんは自分の作ったゴーレムの動きに感心していた。
時計を見ると午前3時を回った所だった、
「これであの子達にレクチャー出来る位は動かせてるから、リエさん、任せたよ」
「はい、しっかりレクチャーするから、あとトラウマの方を何とか出来るよう頑張ります」
「うん、頑張って行こう、っで 宿に行ってもう休もう、眠くなってきた」
「コウ君有難うございました、」
そう言って深々と一礼していた、
俺達は受付のグェンさんに礼を言い宿に戻ると倒れる様に眠っていた、
翌朝何時もの時間に起床し軽くシャワーを浴びてからビュッフェにて朝食を摂る、
「コウ君おはよう」リエさんがやってきた、
「やあ、おはよう、睡眠不足大丈夫?」
「うん、逆に気が張って目覚ましアラームの前に目が覚めちゃった位、でもしっかり熟睡できたみたいだから疲れも残ってないよ」
「じゃあ、今日も張り切っていこう、」
「はい!」
朝食を終えた俺達はギルドに移動する、
「やあ、みんなおはよう、
「「「「「おはようございます」」」」」
全員揃っているか確認をする、なんだか一名多いんだよね、
「自分、ケンタっす、是非ともお仲間に加えて頂きたいのです、」
そう言って自己紹介をしてやって来たのは昨日の両腕と肋骨2本折った少年だった、
「えっと、君はこの中の誰かと知り合いなのかい?」俺が聞くと、
「いいえ、特に知り合いでは無いんですがよく講習が一緒になったラビ家の兄弟がいたから」
「ほう、それで一緒に練習していきたいと言う事なのかな?」
「はい」 元気よく返事をして来た、
「合計9人も10人も変わらないから別にいいけど、全ては自己責任でやってるからね、魔法が上手く使えなくても誰を責めると言うのは一切なしで、それでもいいなら一緒に練習してみるかい?」
「はい、有難うございます、皆さん宜しくお願いします」
「「「「よろしく!」」」」
「じゃあ皆!グェンさんに今日の人数を告げて移動しようか」
俺はグェンさんに上級9人と中級1人が纏まって練習に行くことを伝えた。
俺達は採石場まで纏まって移動した、
採石場まで来ると既に何名か練習をしていた、
早速俺達は人員の割り振りをする、
りえさんは兎兄妹担当だ、グスタフ君、ハンス君ベクター君ミーナさんラビタロウ君が纏まって練習する事に、
そして俺はケンタの練習を見る事にした、
「ケンタは何系の魔法が得意なんだい?」
「自分水系が得意っす、」
「実家が漁師さんなのか?」
「はいっす、漁師やってます、自分も手伝いやってます」
「そうか、ならば水系の魔法を極めて行くかい?」
「いいえ、自分も全部の魔法が使える様になりたいっす」
「そうか、ケンタも全部使える様になりたいのか」
「はいっす、実は兎兄妹が話しているのを聞いたからなんっすよ、」
「ん?ラビ家の兄妹からかい?」
「コウさんのグループに居れば全部の魔法が使える様になるって聞いたんっす、」
「まあ、確かに俺達のグループは全属性の魔法を使える様になるために集まった集団だからな~」
「まあ、取り敢えず今は身体強化の即時発動を目指そうか、」
「はいっす!」
「じゃあ、リラックスした状態でこの草の上に寝転ぶんだ」
「はいっす、っで 寝転んで何をやるんすか?」
「先ずは瞑想からだね、」
「心が落ち着いたら身体強化をその状態でかけて見て」
「はいっす、」
「身体強化を発動させようと思ってから何秒位で発動出来るんだい?」
「だいたい5秒くらいかかるっす」
「そこまで出来るならあと少しだな、じゃあ呼吸を使いながら発動させる練習をしてみようか」
「了解っす」
ケンタには浅めの呼吸で息を吐き出すときに身体強化の発動を練習させた、
3分で1セットそして5分休憩を繰り返す、
1時間ほど練習してタイミングが掴めてきたようなので立ち上がってケンタに向かう、
「じゃあ一発打ち込むから身体強化で防いで見てくれ、」
俺は言い終わると同時に思い切りパンチを繰り出す
「ふしゅ~」とケンタの呼吸音が俺のパンチと同時に聞こえてきた、
「ガツン」と言って俺のパンチは見事にケンタの身体強化した腹筋で受け止められていた、
「ケンタ、いい感じで出来てるじゃないか」
「はいっす、有難うございます」
「これだけ瞬時にできれば十分だよ、あとは自習でもいい位だな、」
「じゃあ、コウさん!自分も上級の為の練習したいっす!」
「そうか、じゃあ皆と合流するか、」
「はいっす、」
合流の為の移動がてら、リエさん達の練習も一寸覗いてみる、
身体強化の即時発動訓練も終わり、丁度小さなゴーレムを作ってラジオ体操している所だった、
「どうだい?ラビ家のみんな上手く出来る様になったかい?」
俺は気軽に聞いてみる、
「「はい、丁寧に教えてもらってます」」
「そうか、そりゃよかった、俺達は皆の所に行ってるから何かあったら呼んでね」
「「はい、有難うございます」」
リエさんは軽く微笑み頭を下げる、どうやら上手く行っている様だ、
俺達はその場を後にしてみんなの所へ、
「ばこ~ん」「ドスドス」「どんがらがっしゃ~ん」「ばきょ」
4体の3mクラスのゴーレムが2対2で戦っていた、
どうやら勝ったのはベクター君ミーナさん組の様だ
「ゴーレムすごいっすね、」そう言いながらケンタはベクター君のゴーレムを触っている、
「練習すれば出来るようになるよ」そう言いながら親指を立てて挨拶した、
「コウさん、自分もゴーレム作ってみたいっす」
「じゃあ、昼めし食ってから練習しようか」
「はいっす!」
サリー教官が荷車を引きながら採石場までやってきたのはその後すぐだった、
「本日の脱落者無しですね~、みなさんお昼ですよ~取りに来てくださいね~」
ケンタが率先してサリー教官の元へ、お昼ご飯のお弁当配布の手伝いを始めていた、
ケンタ意外と気が付くいい奴じゃないか、と俺のケンタに対する評価が上がっていった、
美味しいお弁当を食べてから午後の練習に向けてちょっと休憩だ、
続く
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