目覚まし時計はまだ鳴らない


冷蔵庫の中に隠してある

それは冷たく死んでいる

本来であれば別の保管方法をお勧めする

でも他に置き場が無いなら仕方ないと思う

わたしは気持ちが固体だった頃が思い出せないでいる

多分もう諦めてしまったのだろうと思う

言葉はいつも最後にやって来る

だから既に知ってしまっている

望んでもけして手に入らない答えがある

それでも明日の朝は変わらずにやって来る

ずっと不思議に思っていることがある

どうして皆そんな風に笑えるのだろう?

質問ばかりが溢れ返っていて行方不明になる

本当のことが何処かにあればいいのにと願っている

けれどきっと最後の最後に夢から覚めるように唐突に終わる


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