腐った階段

階段があった

腐った階段だ

けっ

わたしはそこに唾を吐いた

腐った階段に唾が付着していくらか綺麗になった

そういう解釈だってあるのだ

階段があった

さっきも言ったか?

腐った階段だ

そしてその腐った階段を昇る以外の選択肢はやがて無くなった

うそーん

わたしはひっそりと絶望した

神様がいるなら無視してないでいい加減、応えてよ

わたしはまだこの場所にとどまって

くだらないお喋りを誰かとしていたかったのに

ここから出て行けだなんて

残酷だね

先送りにする現実

………あーあ

永遠ではないものなんて全て死ねば良いのに

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る