もしもきみが

きみがくれた

光の中

佇んでいた

視界に映った

何もかもが

精彩を失いながら

ただそこにぼんやりとあった

失くしていた

大切な何か

思い出せそうな気もしたが

過ぎ去ってみれば

全て幻だったとわかった

誰かが口ずさんだ

戯言ほど無責任で軽いものは無いさ

足元で揺れる水面は

空を映していた

肌に感じる風は穏やか

無関心がまたしてもすぐ隣りをすり抜けた

もしもきみが

あの光をもう一度くれるなら

全て投げ出したっていいさ

だってもう色々なことに興味が無いから

当たり前のことが

当たり前のようにしか起こらないこの世界は

少し退屈すぎるんだ

目の前の景色が

木端微塵に吹き飛んでくれるのならば………

それだけを願っている自分に気付くのだ

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