星屑


星屑の中に

手を突っ込んで

感触を味わったあと

ずるりと引き出す

その瞬間まで

指先にあるものが何か

わからないでいる

でもそれでいいのさ

目を逸らしながら

何か別のことを考えて

それでもやがては直面するだろう

自分の掴んでいるものの正体を

ああ………

何処か懐かしいような

そんな気がして

放っている光に心を奪われた

うっかりしていると

自分の名前も思い出せなくなってしまいそうさ

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