わたしにはわかっている

けれど何がわかっているのかわかっている必要は無い

何故ならわたしはわかっている

その事実だけで十分である

あまり深刻に捉えるべきではない

脳味噌はただの付属品である

あなたが一体、何に怯えているのか

わたしにはさっぱりわからないでいる

目を閉じればそこにある

見えないものを感じ取れる

色彩も輪郭も無いものが全てである

理解されなくても構わない

そこでそうして不可解な表情を浮かべていれば良い

それはけして悪い心地はしない

自分だけの秘密を隠し持っているみたいな

わたしが道を踏み外しているとあなたは思っている

自分の頭の中にしか世界は存在しない

わたしにはわかっている

真実が丸ごとそこに転がっている

目を背けようにも凄まじくでかくて無視することが出来ない

わたしにはわかっている

そいつの正体が何で

何処から来たのかはわからない

けれど昔からの親友のように懐かしく思えている

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