10-⑭:王命
サーベルンの謁見の間。トーンの前には国王。トーンの後ろにはアメリアと、アメリアの拘束している綱を持つ兵士がいた。
「して、トーン。その子が言っていた子供たちの内の一人かね」
「ええ」
拘束されているアメリアにトーンは、国王の視線を促すように目を向ける。
「お前かあ!ジジイ!うちらを捕まえようと指示してやがった奴はー!」
「君、腹が立つのはわかるけれども、仮にも相手は一国の王様なのだから、礼儀をわきまえてくれないか?ほら、今なら許してもらえるだろうから、目をよく見てごめんなさいって謝りなさい」
「うるさい、おっさん!この、いたいけな子供を鎖でゴーモンした変態野郎!」
トーンは戒めるついでにアメリアの前髪をひっつかみ、国王の方を向かせる。
「なんなん、このおっさん。痛い痛いから!前髪はげるから!」
トーンはアメリアの言葉を無視し、しばらくそうしていた。やがてアメリアの綱を持っている兵士に、トーンは「もういい」と言うと、アメリアを連れて退室させた。
「へえ、トーン。お主、ロリにどエスと特殊性癖の持ち主だったんじゃの」
「…違います。仲間の居所を吐かせるには仕方なかったんですよ」
引いて見せる国王に、トーンは勘弁してくださいよとため息をつく。
「で、どうでした?視えましたか」
「ええ~と、視えたものが多すぎて話すのがめんどいの。別に儂が視なくても、お主があの幼女を拷問すれば「陛下!」わかったわかった」
国王はしぶしぶと言った風に、視えたものを話しだす。
アメリアの過去。マンジュリカや彼女の仲間のこと。そして、彼らが犯した、今までの行いの全容などを。
「あんな幼い子供達を操って、そんなことをさせていたなんて…」
トーンは子供を持つ身として、耐えがたい怒りに拳を握る。しかし、国王は首をかしげつつ続ける。
「う~ん、でも、今の子―アメリアちゃんは操られていたわけでもなく、自分からマンジュリカに協力していたようじゃよ?ただ、最初のうちは殺人とかに抵抗と恐怖もあったみたいなんじゃが、そこのところの感情だけは奴が操って快楽に変えていたようじゃの。たぶん、首の後ろにあったという魔術文字がそのための物じゃ。…だけど、結果的には自分の意思で行動しておる」
「…なぜ、そんなことを」
トーンは信じられないと思う。
「…自分を助けてくれたマンジュリカに恩返ししているということもあるが、…恵まれない境遇のせいで社会や人間を恨むようになったんじゃの。あんな小さいというのに」
国王はやりきれないと言うように目を押さえる。
「とにかく、彼らにこれ以上罪を重ねさせないために、早くマンジュリカを成敗して保護しなければ。居所もわかった。ヘルシナータの沖の無人島のようじゃ。早くせねば、アメリアちゃんが口を割ることを考えて、拠点を変えるやもしれぬ」
「そうしたいのはやまやまですが、あちらにリトミナ王家の者がいる以上、うかつに手を出せません」
トーンは、セシルという名らしい少年―実際には少女だという―との対峙を思い出す。
アメリアの心を読んだ国王によれば、リトミナ王家の傍系の、リートン家の血を引く女児だそうだ。その情報はアメリアの認識と記憶によるものなので確実とは言えないが、リトミナ王家の血を引く者だという事は対峙した時に、トーンはよく理解している。
「お前がいれば大丈夫じゃろう。唯一のリトミナ対抗兵器じゃろう?」
「人を物扱いしないでください」
相手の魔力を消滅させ無効化する魔法と、相手の魔力を吸収し無効化することのできる魔法という、似てはいるが非なる存在。無効化魔法は吸収魔法との相性が非常に悪いらしく、どういう理屈かはわからないが接触すると爆発を起こす。吸収魔法以外の魔法も使えるリトミナ王家の人間に対抗するため、無効化以外の魔法が使えないラングシェリン家は代々その爆発を利用し、彼らを葬る技を磨いてきた。
「それに、そんな簡単に言わないでくださいよ」
トーンはセシルのことを思い出す。あの年齢で、無詠唱で吸収魔法を扱えている。だが、おそらくあの子は無詠唱で扱うしかないから、そうしているだけなのだ。
普通血の魔法を扱う者はきちんと身内から技法などを継承するのだが、彼女はそれをしていないのかおおざっぱさが目立つ。嫁いで魔力の強い子を産むことだけが求められる貴族の女性によくあることなのだが、そうであった母親が魔法を習っていなかったために、娘に教えられなかったということが考えられる。または、リトミナ王家の人間だということを、娘にも隠すためにあえて教えていなかったのだろう。あの子はイメージだけで魔法を発現させている、ある意味天才なのだと思う。
しかし、それが故に自分の魔法についてよくわかっていない部分もある。だから、その隙さえ突けば簡単に捕らえることができる。ただし、問題なのは、彼女の自爆などいとわないという態度である。自身の体どころか、命すら何とも思っていない。
『王家の最悪の事態』レベルの吸収魔法を使われれば、無効化魔法で止めようにも止められないし、自身の身を結界で護ろうにもおそらく魔法同士接触した瞬間、すさまじい爆発が起きて自身の身が木端微塵になる。
「お主が思っている通りじゃの…あの年齢で、死ぬことすら怖くないとは、哀れというべきか……。作戦はさておき、準備だけはしておかないとな。兵は…」
「精鋭を少人数編成して乗り込む方がいいかと思います。大勢で行けば、操られて同士討ちを引き起こされます。それに、少人数なら、もし精神干渉を受けそうになっても、私の魔法で守れますから」
以前、サーベルンの地方の町が彼らの襲撃を受けた時、領主が兵を出したものの、精神操作魔法をかけられて同士討ちをさせられ壊滅した。生き残った者たちも居るにはいたが、仲間を殺してしまったという精神的な憔悴で再起不能、または自殺している。
「わかった。そうしよう」
「それと…」とトーンは言いにくそうに口を開く。
「先程の女の子以外に、もう一人保護しているのですが…処遇はどういたしましょう?一応巻き込まれた一般人ということになるのですが、重要人物でもありますし、帰すわけにも牢屋に入れるわけにもいかず…」
「リトミナ王家の女児の父親か…そっちの様子は…何とも可哀想じゃの」
国王はトーンの目を見るなり、憐れむ視線を送った。
「ええ…保護した際に、魔法で何かされていないか念のため、体を調べていたのですが、その男にも首の後ろに同じような魔術文字がありまして…」
トーンは憔悴しきった男のことを思いだし、同情の目線を床に落とす。
「本当の妻子のことをすっかり忘れさせられていたようです。気づけば見知らぬ妊婦と夫婦となっていたみたいで…妻だった女の死体も調べてみましたが、首に同じような魔術文字が見られました。双方夫婦だと思い込まされて、生活していたようです」
「…むごいのう」
国王は顔を片手で覆った。トーンも何も言えず、頷いた。聞いているだけでも心が痛むのに、本人の心は如何ばかりなるか。
自身に知らず知らずのうちに捨ててしまった本当の家族がいた。それだけでも堪える現実なのに、助けを求めてきた実の娘をそれと知らずに追い払ってしまった。それどころか娘は大量殺人鬼と化し、目の前で残虐に人を殺して見せたこの現実。
男は今、ラングシェリン家の、王都にある方の屋敷で保護している。しかし、男は自分を責め続け、寝食をろくに取っていない。
「アメリアちゃんが知る限りの、セシルちゃんとカイゼルくん2人の生い立ちも視たが、中々に可哀想なものじゃった。社会や人間を恨むのも無理はない、と言いたいところじゃが」
国王は鋭い目線をした。その視線を受けて、トーンも「ええ」と頷く。
「あの子―セシルの父親がマンジュリカにされていたことを考えるに、おそらく彼らは、マンジュリカの仲間となる前から奴に狙われていて、社会と人間を憎むように仕向けられていたのではないかと」
彼らは皆、希少な魔法の使い手ばかり。マンジュリカは、彼らを手駒―自身への信頼の厚い忠臣とするために、シナリオを作っていたのだろう。彼らはそうとも知らず、本来憎むべき敵に仕えているのである。
「アメリアちゃんと、セシルちゃん達のことも、詳しく調べるとするかの。マンジュリカに仕えるように仕向けられていたという証拠が見つかれば、彼らをマンジュリカから引き離すための説得材料となるかもしれぬ」
しかし、トーンは首を横に振り、ため息をつく。事を穏便に済ませるためにも、調べられるなら調べたい。だが、今はいつ拠点を変えられるかという急ぎの時期だ。
「…そんな暇ないですよ。それに、カイゼル達の方はともかく、セシルの方は難しいでしょう。リトミナ王家の問題に手を出すことになりますから、こちらに危険が伴います。セシルのかつての知り合いに聞くにしても、最後にいた街も彼女が破壊したようですし」
トーンは世の中のうまくいかなさに頭をがしがしと掻く。その時、廊下の方で、何やら騒ぐ声がして…と思った時にはバアンと扉があいた。
「何事じゃ!」
国王は、怒声を上げる。
「…陛下!怪しい者が、陛下にお目通り願いたいと」
先頭に出てきた兵士が小さくなって頭を下げる。その後ろに視線をやると、兵士5.6人に囲まれて何やらぎゃあぎゃあとわめいている男がいる。
「曲者か、ひっとらえろ。何をもたもたとしておる」
「それが、この男訳の分からないことを申しておりまして。自分の妹が陛下に孕まされただとか、認知しろだとか、慰謝料寄越せだとか」
「何だと!そのような戯言許せん!余はこの世に産まれた時から、王妃一筋だ!」
「いや、それつっこむところが、なんだか違うと思いますけど」
トーンは、兵士たちに床に押さえつけられた男のところへと歩み寄る。
―こんな忙しい時に
トーンはやれやれと思いつつ、少し気を失ってもらおうと男の灰色の頭をつかんだ。
「…?」
男の頭皮がずるっと剥けたような違和感。見れば、男の襟足の髪の隙間に、銀色が覗いている。
「……!」
それにトーンが驚愕して手を離した瞬間、男は顔をトーンに向けた。向けられたのは、トーンがよく知る顔。驚くトーンの顔を見て、男はにやっと笑った。
「お前たち、下がれ。後の処理は私がする」
「…?いや、しかし…」
「いいから、下がれ」
おろおろと戸惑う兵士たちを扉の外へと追い出すようにし、トーンは後ろ手に扉を閉めた。国王の顔を見れば、彼もまた狼藉者の目を見て事の次第を理解したらしく、トーンに頷いて見せる。
「痛ってえな、お前ら兵士の教育どうなってんだ?乱暴すぎるだろ」
「何を言っているんだい?あれこそが狼藉者が受けるべき正しい制裁だよ。乱暴されるのが嫌なら、もっと別に方法はなかったのかい? セサル・フィランツィル=リートン」
トーンは腕組みをしつつ、男―セサルを見下すように見た。すると、セサルは意に介さず、にかっと笑った。
「おっ、やっぱ覚えていてくれた?うれしーな。10年前の戦以来だな。それにしても、お前老けたなー」
ニヤニヤとトーンをみながら、セサルは立ち上がる。トーンもまた、にこりとセサルを見ると、
「陛下、こいつ殺しましょう」
「あー!ごめんごめん悪かったって!オレも老けたしおあいこだ。許せ親友」
「誰がいつお前と親友になった」
手を握ろうとしてきたセサルの手を、トーンは叩き落とす。「ちっ、つれねーな」とセサルは口をとがらせた。
「君、話が進まないから、早く要件を言ってくれないか。ここまでして来たからには何か重要な話があるんだろう?」
「話が早いな!さすが戦友だ「誰がいつお前と戦友になった」
トーンにごすと肘で鳩尾を打たれるが、セサルはめげない。
「戦の
「それ略がおかしいし、結果的に意味も違う。しかも君と友達になった覚えはない」
「…お楽しみのところ申し訳ないのだが、早く要件を言ってもらえるか?」
国王は肘掛けに頬杖をついて、ふうと呆れのため息を漏らす。すると、セサルは慌ててその場に直った。
「えーっと、サーベルン国王リュカ・サーベルンとお見受けする。この度は協力していただきたいことが」
「もう挨拶はいらないから、単刀直入に」
トーンはあきれつつ言う。すると、セサルは急に真面目な顔をした。いつもの適当な態度とは全く違うその顔に、トーンは思わず息を飲む。
「…実は、昨今世間を騒がせているマンジュリカに、私の姪が捕らわれて、操られているようで、救出するのにお力をお貸し願いたい」
やっぱりその事で来たのかとトーンは思う。ただ、どうやって知ったのだろう。マンジュリカは、子供達の正体と身元を隠していたらしいというのに。
セサルは語りだす。平民と駆け落ちした自身の妹エレナが娘を虐待した挙句、男たちに売ったこと。街の壊滅後にエレナはスティアの救援軍に救出されたのだが、長い昏睡から目覚めた後、夢から目が覚めたかのように正気に戻り、自身の今までの行いを悔いたとのこと。そして、その妹が先週、行方不明の娘のためにリートン家の屋敷に助けを求めに来たことを。
「……」
国王は先に心を読んでいたので驚いた顔一つ見せずじっと聞いていたが、トーンはエレナが生きていたこと等、知らなかった情報に驚く。
「エレナの体を調べましたら、精神操作魔法にかけられた跡がありまして。マンジュリカの仕業に違いない、きっと姪はそこにいるはずだと確信いたしました。リトミナ王家の魔法は奴にとっても魅力的なはず。おそらく姪を手に入れるために、エレナはひどい仕打ちを娘にするように仕向けられていたのではないかと」
「……」
セシルの父のみならず母までも操られていたとなると、マンジュリカが従順な手下を手に入れるためにシナリオを作っていたという先程の仮説は正しいと言えるだろう。トーンは、心底マンジュリカという女の非道を許せなく思う。
「私の家の者の不祥が発端で、本来なら自身が責任を持って対応すべきことですが、私一人の力ではどうにもなりません。だからこうして、貴国のトーン・ラングシェリン公爵のお力をお貸し願いたいと参上した次第にございます」
頭を深々と下げるセサルを、国王は感情の見えない目でじっと見ていたが、やがて口を開く。
「……事情はよくわかった。だが、何故まず自国の王に協力を仰がぬ」
「……」
セサルは押し黙る。
「その様子だと、そなたの妹が戻ってきたことすら、そちらの王には知らせておらぬようだな」
「……我が陛下が、このことを知ればセシルもろともマンジュリカを殺そうとするでしょう。王家の恥を何よりも気にする方ですから。エレナも今は侍女の家に隠しておりますが、もし見つかればただでは済まないと思います」
「…それでわざわざ遠路はるばる余に会いに来たということか。この国もマンジュリカに手を焼いている以上、リトミナ王家の者の力を借りられるのはありがたいことだ。だが、この国が、長年そなたらリトミナ王家の者に手を焼いているのもまた事実だ。そなたの頼みなどはねつけこれ幸いとそなたを捕らえて殺し、マンジュリカ共々そなたの姪も消さないとは限らぬのに、ようのうのうとここまで来られたものだな」
「……」
挑戦的な目線に、セサルは何も言えない。
「それに、敵国にそなたが無断で趣き、余に頭を下げたということをあちらの国の王に知らせることだって可能だ。そうなればそなたはただでは済まぬ」
国王はけだるそうに玉座に座りなおす。
「考えもなしに、感情に任せるがままにここまで来たか。そなた、傍系とはいえ、王家の家の主じゃろ?その浅慮さにあきれかえるわ」
国王は聞こえよがしにため息をついた。セサルはうつむいてふるふると震える。
ここまでか。トーンは思う。この場でのこの男の処刑を命じられるかもしれないが、陛下は血を好む人間ではない。きっとこのことを向こうの王に知らせるに留めるはずだ。この馬鹿な男は国へ帰り次第、裁かれるだろう。
トーンは扉を開けようと、背を向けた。
「…仕方ないだろ!オレ一人じゃ、どうにもできねえんだよ!だけど、可愛い妹の、大事な大事な娘のピンチなんだ。何とかしてやらねえわけにはいかねえだろ!」
セサルはついに我慢が効かなくなったのか、叫んだ。
終わったな。トーンはそれを見て、あきれのため息をつく。
「頼む!この通りだ!オレに力を貸してくれ!」
セサルは土下座をした。トーンは必死な彼の姿を見て、ちらりと可哀想に思うが、これが政というものだと扉の取っ手に手を掛けようと…
「そうか♡そこまで言うんなら協力してやろうじゃないか」
「はあ…!?」
トーンは振り返り、素っ頓狂な声をあげた。
「正気ですか、陛下!?」
「正気も何も正気じゃよ♡」
ウインクして見せる国王。一人、セサルだけが急転した状況についていけず、ぽかんと口を開けている。
「こんなに真剣に家族のことを思っているんじゃ。見捨てるのは非道というものじゃよ」
「だけど、こいつはフィランツィルの者ですよ!?敵ですよ敵!500年にもわたる因縁の!」
トーンはセサルを指差し、唾を飛ばしつつ必死になって言う。
「そりゃ敵じゃが、敵でも感心すべき時は称賛を送るべきだし、心底困っている時があれば助けるべきじゃよ。同じ人間なんじゃから」
「言っている意味が解りません」
トーンは問答無用で、金の鎖を出現させる。セサルを拘束しようとして、
「王命だ。ここにいるセサル・フィランツィル=リートンと協力してマンジュリカを討伐せよ」
「……」
厳かな声で告げられたそれに、トーンは慌てて魔法を収束させ、理不尽さを感じながらもその場に直った。
「…ほ、本当に協力してくれるのか!?…いや、してくれるのですか!?」
やっと状況を理解し始めたセサル。国王が「もちろんじゃ♡」と言うと、セサルは泣きそうな顔で国王を拝んでいる。
「その代わり、お主はここにいる間はトーンの家来ということにしてもらおうかの。丁度、マンジュリカの居場所がわかって、討伐のために兵を整えるところじゃったんじゃよ。そのうちの一兵になってもらおうか。他の兵の口止めは儂がしっかりするから安心せい」
「はい、喜んで!」
因縁の相手に仕えるということに抵抗はないのだろうか、とトーンは思う。まあ、それだけせっぱつまっているということなのだろうが。
「という訳でじゃ、トーン。こやつの寝食の面倒、頼むの♡」
「はあ!?」
「なんで私が!」と叫んで立ち上がったトーンに、国王は不思議そうな顔をして見せた。
「だって家来の面倒をみるのも主の仕事じゃろ?」
「とぼけないでください、なんでこんなやつの面倒を「王命じゃ」……」
トーンはしぶしぶ黙った。ちらとセサルの顔を見れば先程までの涙はどこへやら、からかうかのように、にやにやと笑っていた。
「わかりました…」
トーンは額に青筋を浮かべながらも、耐えて返事した。
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