異世界飯蛸

・顔


やたらと明るく目に刺さるようなピンク色の体表に小さな目と、よく見れば特徴的な丸く飛び出た口も見える。メス。


・体格


29cm 0.3kg

足を丸めると人の拳ほどの大きさで、伸ばしても顔を覆うぐらい。


・経歴


海が大半の異世界への侵攻時、派遣した戦艦を沈没させたと思われる個体。

状況から見るに、たまたま捕らえたこの個体を網に閉じ込め、食料として捌こうと調理場に持ち込んだ直後に能力を発動させて、結果沈没させる原因となった。

能力には未知の部分が多く、それ以上に大発見につながるのではないかという期待から、力と予算を入れて研究しているが、能力の脅威から手荒なことができず、遅々として進んではいない。

実験投入は戦艦の保険金を得るため、仕方ない結果だったと証明するため。


・性格


小さな体に似合って臆病、たが知能は高く、危機察知能力に優れ、加えて能力の自滅の可能性も自覚しているらしく、絶妙なバランスの上で生きている。

好物は浅利。


・能力


タコ墨、口から蛍光色の黄色い墨を吐き出す。実際は海水の中に黄色い粒子が混じったもので、毒性はないただの目くらまし。うまみ成分は多く、加熱処理した場合はそのままスープとしてレストランに出せるほど。

問題はその量、明らかに体重体積を越える膨大な墨を吐き出し続けられる。物理法則は崩壊している。

観測では秒間に500ml、それを絶え間なく、吐き続けられる。その量の上限は観測されてないが、少なくとも戦艦一隻を傾けて沈めるに十分な量を吐き出す。

また吐き出す勢いで泳ぐことができ、自身の墨のプールで時速45㎞を記録している。

知能が高く、人間が墨の中でおぼれ死ぬことを知っており、そして人肉は食べられることも学んでいる。


産まれるべきではなかった。

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