陽が沈む時を読んでいたら
悩み始めた……。
エーデム・シリーズは、もう書くことがないだろう……と思い『漆黒のジュエル』は銀ムテのクライマックスに徹しよう! と思い、そのつもりで書き直した。
が、『陽が沈む時』を読んでいたら、この話の続きとして、銀ムテ知らなくても読む人のことも考えねば! と思い始めた。
そもそも、銀ムテだけ読んでいた人には、ジュエルとトビの関係やウーレン族のことなんて、あまり重大な問題ではなかった。で、最後に出てくるイリスなんて、何、この子は? って感じだろう。
同じ夢を追っていたトビとタカが、その後、全く違う生き方をする。
トビはセルディの理想を捨てきれず、タカはセルディの遺言を守り、レサとエーデムで暮らしていた。
『漆黒のジュエル』という作品は、いわば、陽が沈む時に命運が分かれた、その過酷な道を選んで生きる人たちの、その後を紹介する話でもあったのだ。
で、大きく話が動くのは、次の作品……となるはずの、導入になる話だった。
が、次の話が頓挫して、今となっては、私自身、何書くんだったけ? な状態だから、生み出される可能性は少ない。
でも、もしも今後、私がイリスの物語を書くとしたら『漆黒のジュエル』は、やはり、エーデムリング物語の本流であるべきだ。
オープニングの2話は、一部を銀ムテに入れてしまい、完全にカットした。
だが、ここにきて、たとえ、ダブってしまっても、やはり入れるべきではないか? と思い始めてきた。
ジュエルがムテで孤独を感じ始めるシーンは、やはり、必要だ……と思い、ムテ人の説明を大幅に削って、入れた。
問題は……「呪い」という全く話に関係のない、今の世界情勢を説明するエピソード。
これは、今のところ、銀ムテの中に入れ込んで、読み手には違和感かも知れない状況になっている。
が、ダブってもこのエピソードを繰り返そうか? とも。
なぜなら銀ムテを読まず、『陽が沈む時』から、続きとして、この話を読み始めた人には、このエピソードが不可欠だ、と思うから。
基本、私は長々ダラダラ書くくせに、長々ダラダラ読ませるのは好きじゃない。
……となると……銀ムテに入れた方を削ってしまおうか? ムムム。
かくして、私の改稿作業は、行ったり来たりを繰り返しているのである。
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