縛りのあるラスト

 第二幕をアップしているうち、あることに気がついた。

 一幕上下で第四幕までと思っていたのだが、どうもそれは私の思い違いで、第二幕は短く、第四幕が上中下とあったようだ。

 どこで区切っているかというと、当時作ったDL版がもととなっている。

 8ファイル作ったので、2個ずつと勘違いしていた。

 それだけ時代が過ぎたのだな……。


 あの頃、私も若かったので、恋愛物も恥ずかしげもなく書けたんだろう。

 今は、こんなこっぱずかしいものは書けない。

 しかも……後半、くどいなぁ。


 この作品には「縛り」があった。

 それは、『漆黒のジュエル』という作品に結びつけなければならない、ということ。この作品は『エーデムリング物語』の3作目で3部作になる予定だったが、結局、残り2話を書くことなく終わった。多分、今後も書かないだろう。

 3作目とはいえ、3分の1だから、作品としては物足りない……と思う。

 ジュエルのその後が描かれていないからだ。

 そして、縛りゆえに、『銀のムテ人』のラストは、作品としては中途半端で、後半はあらすじみたいで、しかも、本当のラストはその後に書いた番外編だと思われている。


 なので……『漆黒のジュエル』を銀ムテの最終幕とすべき書き直しを考えているが……当時ほどのパワーがないので困っている。


 その一つが、書類の仕え人の扱いだ。

 彼は、かなり大事な登場人物となるのだが、面倒臭くて、名前を与えなかった。そもそも、私は登場人物の名前を考えるのが大の苦手で、読者から公募していたくらいなのだ。

 仕え人たちは名前を捨てているから、楽チンと思っていたのだが、仕事が変わるたびに名前が変わるので、こりゃやばい、と思った。

 医師の者や癒しは仕事が変わらないのでいいけれど、薬草の仕え人は、巫女姫の仕え人になったり、最高神官の仕え人になったりするので、途中で諦めて名前をつけてあげた。

 後半、リュシュやリールベールとつるむ彼だけ名前がないのは、どうしようか? ただ、彼は仕事が変わるわけではないから、それでもいいかな? とも。

 誰か、名前つけてください。



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