13話 虚無感
人気モデル『
「うわ、今日はこんなに寝てしまった…ゆっくりしていたら遅刻してしまうな。」
数日ぶりにゆっくり昼寝をしていたら気が付いたら朝になっていてこれ以上寝ているわけにもいかなそうだ。
急いで支度をして玄関を出るとそこには
「空祐くんおはよう。珍しく遅いね~」
楼愛はいつも通り僕に挨拶をして歩き始めた。
「あ、待っててくれたんだ。ありがとう。」
そういって楼愛の後を追う。意外にも普通にしていた。
学校に着き授業もひと段落して、昼休みになる。すると僕達の教室に多くの人が押し寄せてきてみんな楼愛の方へ行く。そこでされる質問は毎度同じ。
「『空祐』と付き合ってるの?」
だ。
大変そうだなと思いながらその場を離れた。確かに近くに行ってあげたい気持ちはあるが僕が今登場してしまったら火に油を注ぐことになってしまうのでやめた。
僕は場を離れて温大のもとへ行く。
「お~ん~だ~い~。助けて~。みんながうわさをするよ~(泣)」
「
@@@
ううう、大変だよぉ。私が悪いんだけどさ~。いくらなんでもみんなで
「はぁ空祐君とこんな関係になれたらいいのになぁ」
私は自分の妄想の中での関係ではなく事実としての関係になりたいのにみんなが聞いてくるなんていじめだよこれ~
私にとって空祐君はかけがえのない大切な人だし、でもそう思っているのは自分だけかもしれないという
………そうだ、こんな時経験が
@@@
僕の中で楼愛に対する気持ちがどれだけ熱いものなのかなんて自分でもわからない、もしかしたらこれが「
だけど僕はこれだけは思う。
『どんな結果になろうとも楼愛との「今」を大切にしていかなければならないと。』
僕には正直あんなに可愛くて性格もいい、しかも人気モデルの楼愛と付き合えるとは一ミリ程度にしか思えていない現状にある。しかしそこからの頑張りしだいで結果はどうにでもなるという自己暗示をかけることにした。
この広い世界でこんなにも近くに運命の人がいるなんて思ってもいなかった。
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