12話 思いのすれ違いってよくあるよね。
今日は久々?初めて?オユタン(
というのも僕ら二人は動画配信というカテゴリーで生計を立てている。というのも過言ではないくらい稼げてはいる動画配信者だ。両親はいつも忙しく家にいることが少ないため、家での生活は最近一人でしている(ときたま楼愛が勝手に上がり込んでくることもあるが。)
なぜ打ち合わせをしているのかというと、自分らのファンにお互いのことを知ってほしいからだ。おそらく自分で思うのは恥ずかしいけど、どちらも名の知れた配信者なので自分たちのことを知らないネットサーファーは少ないと思う。
新規さん獲得のため動画配信をがんばるのであった。
打ち合わせも終了し結果は僕の得意分野であるゲーム実況というカテゴリーで配信することになった。
次の日
今日は朝早くから温大と生配信でゲームをすることになった。
約束の時間になって温大(オユタン)と通話をつなぐ。
本日は日曜日で学校も休み、つまり学生視聴者を一気に獲得できるチャンス!
「伊月君そろそろ配信の準備はいいかい?」
「いいけど配信が始まったら【
「わかったよ空祐。それじゃあ、はじめるよ。」
「あああ、ちょっとまって何かを忘れている気がするな。」
僕は何かを忘れている気がしてマイクを確認する。電源が切れていた。
「どうしたんだい?」
温大が聞く。
「あぁいや、マイクの電源が切れていてね、つけたからOK!」
すこしモヤモヤした気分のまま始めた配信は順調に進みそろそろ一時間が経つころだ。
現在時刻は朝の9時。
「空祐、次の角を右に曲がって!」
「了解!オユタン、右側に敵兵二人!」
など、僕らはゲームを楽しみながら配信していた。
楽しみながら配信していた。
楽しみながら配信していた。はずだった。
「空祐君おっはよ~。起きてる?集合時間もうすぐだから来ちゃったよ~。」
それは一番聞きなじみのある声の楼愛さんじゃあないですか。
「うあっちょ!!」
僕は焦りのあまり自分のマイクをミュートにしてしまった。ちょうど自分の操作していたキャラクターが敵にやられてしまったところなので、視聴者をごまかせたと思ったが手遅れだった。生放送のコメントは案の定荒れまくっている。
『空祐の音声の方から明らかに明石楼愛の声が聞こえた!?』
『もしかして二人って・・・・・・』
と炎上が始まった。
ところでオユタンの方はというと、こちらの状況を察してくれたようでオユタンのソロトークを始めた。ありがとうオユタン。
「ちょっと待って。楼愛さん何をしているのですか?」
僕は率直な質問を投げる。
「何しているのって。今日は一緒にお買い物に行くって約束していたでしょ?」
その時僕の頭の中で一時間以上のモヤモヤしていた感情が晴れた。
そうだ、僕は楼愛と二人で買い物に行く約束をしていたのだった。
「楼愛ごめん。」
「どうして謝るの?」
どうやら楼愛は僕が何をしていたのか、なんてことは知らなかったようで説明した。
「なんだ~。配信していたんだね。続けていいよ~。待ってるから。」
ありがとう。と一言伝えた後にコメントが炎上したことも伝えた。楼愛は真剣な表情になり怒っているのかもしれないと怖くなってしまった僕はマイクの電源を入れて再度配信を始める。
「ちょっとハプニングがあってマイクをミュートにしていました。」
と言うとまた配信画面がコメントで埋め尽くされる。どうしようもないので無視をして30分後に配信を終了する。
「伊月君、やらかしたねwww」
「やらかしたわぁw」
と返し少し話した後、事情を説明して通話を終了した。
「ごめん楼愛。約束を忘れているなんて最低なことをしてしまって。お詫びに今日は荷物持ちでもいいのでこき使ってくだせえ。」
そういうと楼愛は「うん」と、うなずいて二人は家をでてバスに乗った。
バスの座席について隣に座る楼愛の事を見ると顔に両手を当ててみ実が赤くなっている。僕の心の中では『寒いのかな』なんて思いながら買い物(デート?)に行った。
@@@
まってまってまって。生放送で不特定多数の人に空祐君との関係が疑われているってことは、いろいろな人に私たちの関係が
つまり
それってやばくない?
めちゃくちゃにうれしい。誰も知らないと思うけどあの配信のあとに二人でお出かけするって完全にデートじゃん!
テンションマックスなんですけど!!
バスで隣に座れたのはいいけど恥ずかしすぎて
@@@
なんてお互いに違うことを思いながら一日の買い物を終えたのでした。
そうだ、空祐君は無事に一日こき使われたのでした。
こんにちは、
いやぁ空祐君も楼愛も可愛いですね。
っていうかオユタンのソロトークがめちゃめちゃ気になります。
いつも「どうしたんだい?」とか「困っているのかい?」みたいにイケメン風(イケメンなんだけどね!)な話し方の温大は一人でどうやってはなすんだろうねw
最近Twitterをみていたら、僕の楼愛と空祐のイメージにマッチしているイラストがあってとてもテンションが上がりました。
皆さんいつもコメントありがとうございます。コメントがあると小説を書きたくなるのでもっともっと書いてくれちゃってもいいんですよ?なんてw
よくこの作品以外にも書いているのでぜひ読んでくださいね!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます