11話 よく考えれば...




「俺は楼愛が好き!」




 なんて言えたらいいな。あの日、文化祭のミスコンの優勝した楼愛の姿を前にして言えたら。


なんて考えながら僕はベッドにダイブする。今夜はとても涼しい気がする




「おはよぉ~」

聞きなれている声が僕の耳元でささやかれる。

「うふぇ?え!楼愛、なんでいるのさ」

僕はびっくりして目が一気に覚めた、体を起こして彼女の方をみつめた。


「空祐君、一緒に学校行こう。」

可愛い声を朝から聞かされて鼓膜が幸せと言っている。その言葉の後に楼愛は遅刻しちゃうよと言葉を付け足した。部屋にある時計をみて時計が8時を指しているのを見て跳び起きて楼愛と共に学校に向かう。


 教室に着き自分の席に座ろうとすると温大の妹・時雨がなぜか僕の席に座っている。


「時雨ちゃん、おはよう。僕の席でなにをしてるの?」

率直な疑問を投げかけてみる。すると彼女は無気力に答える。

「なにしてるのって空祐先輩の席に座っているんですよ。」

あぁそうですかと僕は答えた。

「そんなことよりなんで先輩ってつけた?」

一応月代温大の妹ではあるけれど同い年だ。

「確かに空祐先輩って言ったら私見た目が年下に見えるから、空祐先輩の心を揺さぶれるかと思って~(笑)」

と言いこれからは空祐君というと言い自分の教室に戻っていった。



「ねぇ空祐君。私最近空祐君が少し距離置いているんじゃないかって寂しいんだよぉ」

楼愛が甘えたような口調で空祐に不満をぶつけた。


「ごめんね。別に冷たくしているわけじゃなくて最近はよく考え事をしていてね。寂しい思いをさせてしまったのなら、今度埋め合わせをするよ。」

そう、僕は君の事、つまり楼愛のことを考えて考え続けている日々なのです。先に取られてしまうのではないのかと。


「ふーんだ。埋め合わせなんかで私の心は寂しいままですよ~だ。」

プイっとそっぽを向いて自分の席についてしまった。可愛いなぁ。


僕にとって一番大切なことは大好きな君を笑顔にすることなんだよ。それ以外は何もいらないかな。と言ったらうそになるかもね。もちろん友達のことも好きだ。そんな僕にとってみんなで放課後に喫茶店に行くことは部活みたいでとても楽しいことなんだ。もちろんそこに君もいるし大切な友達もいる。あれ?よく考えてみたら僕ってネガティブにしか考えられなかったけれど、すごく幸せ者じゃないか!





こんにちは。十六夜狐音です。

今回も空祐君視点をたくさん書かせていただきました。話変わりますがもうすぐクリスマスですね。僕にとってクリスマスとは何の思い出もないものです。(恋人とは)

いつも僕が彼女ができるとクリスマス後にできるか、クリスマス前に分かれてしまいます。なのでクリスマスにショッピングモールなどに行くと外のイルミネーションの前でいちゃこらしているカップルが憎たらしく見えてしまうのです。どこかにクリスマス一緒に過ごしてくれるJKはいないものか、いるならコメント待っていますw

なんて冗談はさておきいつも僕の小説を読んでくださいましてありがとうございます。次回もおたのしみに!Have a nice day.

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