9話 好きだよ

「これはどういうことでしょうか」




「僕も理解ができないかな」




 説明すると時雨しぐれ空祐そうが喫茶店でSNSを見ている二人の目には、時雨の兄である月代温大さかやきおんだいと人気歌手の藤崎雅ふじさきみやびが手をつないでベンチに座っている写真が写っていた。



「なにこれ、どうなっているんだ?」




「私のお兄ちゃん・・・」


(ん?もしかして時雨ちゃんはお兄ちゃん大好き系妹か?)



「雅先輩と恋人関係だったの!?やった!いずれはお姉ちゃんになるね、いつくん」


(なんだちがうのか、ってそうじゃない。いつくん呼びは身バレするからやめてくれと言ってもやめてくれないから諦めたがそれも違う)




「お姉ちゃんって早すぎるでしょ!!」

そうお姉ちゃんになるということは籍を入れるということだしそれは早すぎるしなぁ



「ってかよく見たらこれ新しいCDのジャケットじゃん」




「あ、ほんとだ。なんだよぉ期待させやがって~」



 (時雨ちゃんどれだけお姉ちゃんにしたいんだよ・・・)




 空祐と時雨が喫茶店で会話をしていると店の扉が開き明石楼愛あかいしろあが入店した。それを見つけた二人は声をかけて三人で席に座って話を始めた。



「そう言えば藤崎先輩の新しいアルバムのジャケット見た!?」



「「うん」」

僕と時雨ちゃんは答えた。


「藤崎先輩めっちゃ可愛いし、温大君

といった楼愛に対して即答をしたのは時雨であった。


「お兄ちゃんは楼愛さんに渡しません。」


???


(楼愛のかっこいいという言葉に反応したのか)



「え?ブラコン?」


「ちがうちがう」と僕は楼愛に事を説明した。




「それなら大丈夫。温大君は藤崎先輩のことが好きだから。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る