第9話疑惑

「あいつら…逃げた!?」


目標の2人はその場から消え残るは大量の影人ばけもの達ってか!?


その証拠に影人達は俺を目標にする。


「けっ!俺にはよぉ…数なんて関係ないんだっ!」


ぞろぞろと俺に向かって集まってくる影人達にそう言って

俺はその場で高くジャンプする



「ウェポンブラスト!!!」


キュイィィィン…ズボオォォォォン


左足のウェポンギア…ウェポンブラストからビームが発射される。


ドオォォォォォォォン


そのビームは真下に着地し波状のように周りに拡散する。



シュタッ


俺が空中から地面に着地した頃には影人達の姿は一切無かった。



「せっかくスターギア保有者を見つけたってのによぉ…」


シュウゥゥ


俺は警戒を解きスターギアを解除する。


「に、しても保有者が2人もいた。戦いたかったなぁ…」


そうボヤきつつ俺はその場を離れるのだった。









「ここまで来れば良いかっ!?」


僕はアヤカを連れ人気のない路地裏に辿り着いた。



「一体なんだって言うのよ?!アンタの仲間じゃないの??」


「だから知らないって!アヤカの方こそ仲間じゃないのかよ!?」


「私も知らないわよ!あんなスターギア保有者!!!」



そー言えばアヤカと話して気になった事がチラホラあった。



「アヤカはスターギアを盗んだ悪魔の側の人間じゃないのかよ!?」


「はっ??クロトが悪魔側の人間じゃないの?!」



やはりお互い情報が錯綜しているみたいだ。



「僕は天使のシフォンからスターギアをって!」


「えっ?それ私もだけど?シフォンからそう言われて動いてたんだけど…」



そう言われてみればアヤカはスターギアをと言っていた。

その意味がやっと繋がった気がする。



「僕等シフォンに騙されたみたいだ」


「そのようね」


「でもシフォンは何で僕等を……いや、スターギア保有者同士を戦わせたんだ?」


「知らないわよそんなの!羽にでも聞いてみたら?」


羽…とはシフォンから貰った天使の羽の事だろう。

確かにアレは通信機の役割を果たすのだが…



「こちら側からじゃ通じないの知ってるだろ?」


「そうね…」



お互い落ち着いたのかその場に座り込み口数が減っていく。

多分アヤカも色々考えているんだろう。


でもシフォンは間違いなく天使だと思う。

僕は一度天使を見てるから天使の羽を見間違う訳がない。

だったら何故天使が……??


考えても分からない。



「とりあえずアヤカ…お互い連絡交換した方が良いと思うんだけど」


「何?ナンパ?」


「違うって!とりあえずお互い味方だろ?なら連絡取れるよう――」


「――ごめんけど、さっきはたまたま共闘しただけで味方になったつもりはないわ」


「はっ!?何でだよ?お互いシフォンに騙されたんだぜ?なら――」


「――嘘かもしれない。」


「えっ?」


「もしかするとクロトが嘘ついてる可能性だってあるでしょ?」


「はぁ?何言ってんだよ!?僕が嘘を付くメリットは?」


「私に不意打ちかましてスターギアを奪うメリットでしょ?」


「分かったよ!そこまで言うならもう良い!僕は帰る!」



そう言って僕は立ち上がり家へと歩き出すのだった。

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