「心の深淵を形作る性技の見方」





心の深淵とはどんな形だろうかと想像したことはあるだろうか。


心の深淵とは中心の真円である。


それは真円であるが、あまりに小さい円の為に円に見えない点である。


その点が見えない円の輪郭を広げる時に真円は歪になり形を失う。あまりに大きく広がった円は円の輪郭を失い消える。



性的な描写は、作者の想像力と創造力が見えてくる。


僕なりの「艶」について白黒付けたいとつややかに語ります。


艶とは光沢のことで、光沢とは光が反射し光って見えること。


艶があるとは光って見えることで、艶が無いとは光って見えないということ。


光が無いならそれは闇で、闇は色では黒で表現される。闇が黒なら光は白で表現される。


知恵の領域では全てが二極化し、対化する。善が白なら悪が黒のように。


性とは対であり二極である。性とは心が生まれるもので、心とは生命の決定を司る働きのこと。


生命の決定を司る働きをする為に性は対化する。それは比べることでしかそれそのものの位置を表現することが不可能だから。


性とは創造の力であり、創造する為の力が想像の力。


想とは相の心で相とは対のこと。


つまり想像とは対を心に象ること。対とは有ると無いに分かれる。


自分という有る者から他という無い者を想像することで他の心という無いものを想像で創造したものが他人の心である。


性技とは対を生み出す技である。それは自から他を生み出す技でもある。


対とは理想と現実として現れ、善と悪として二極化される。


現実は現れた実であり、理想は理を想うことで理とは自然であり相とは木を目にすること。


目にした木になる実が現れたらそれが現実で現実は自然を想うことで木に実を成らす。


性的な描写とは性交渉の描写であり、描写の秘訣は想像出来るように言葉で描き写し心に映像化させること。


記憶された感覚は再現出来る。それは想像の源泉となる感覚であり、創造の原材料となる感覚である。


感覚の善悪を決定しているものは心であり、心とは経験により判断するもの。


判断の材料となるものが過去の記憶であり、過去の記憶とは現実のこと。


過去の現実と未来の理想が対になり過去の記憶と未来の想像を生み出す。


優れた描写とは感じる描写のことであり、それは目にしているような、耳にしているような、手にしているような、肌に触れているような、匂っているようなそんな描写。


人の感覚とは複数の感覚器官の統合により実感として記憶されていく。


であるなら心を説く為の小説は心を解いて仕組みを理解することで正解を象ることが出来るだろうと僕は想像している。


つまりこれが、僕なりの心の深淵を形作る性技の見方である。

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