第40話 現実
カラオケ対決の前に…
自惚れ絶頂、プライドの神野隆さながら
ニヒルさを演出してスーツ仕立てて
いると クレームが入る。
「なんでこの時期なの?」プンプンしてる
花園サクラ、しかもタメ口。
「なんでもへったくれもない、約束しただろ」
「だって世間は大型連休真っ盛り、
しかも湿気のないこの時期、行くなら
フラワーパークでしょ」
「いいじゃないか、どうせ和葉仕事だろ」
「まあ、確かにそうでした!」
「ていうか、花園キミも麗華のなにが
気に入らない」
『彼女どうこうではありません」
「じゃあなんだ」
「相沢さんです」
「俺がなんだ」
「デレデレしすぎて見っともない情けない!」
『なにぃー好きな子の前でデレデレして
なにが悪い!」
「この前までわたしが好きだったくせに!」
ハッとして口ごもるサクラ。
「彼女のためならなんでもしてやり
たいんだ、偽日になることすらいとわない」
「歌の歌詞パクってますけど」
「俺だって一度くらい浮かれ人生味わい
たいんだよー」試着室からダダ漏れの声
「お客様、いかがされました?」駆け寄る店員。
お洒落して待ち合わせ場所に向かう途中
老紳士と腕を絡ませて親密に歩く
桜島麗華を発見、
ハッとする相沢…そういえばあのパーティー
どこぞのクラブホステスとか
だったなーと落胆。
カラオケボックスにて
『花園、今日は失恋ソング付き合え」
和葉もの帰りに駆けつけてくれた。
『彼女は夜の蝶だった!」と嘆く僕に
「今頃気づくな」と怒られれ
「ま、誠らしいな」と笑われた。
花園サクラ問題に気をとられ
現実直視してない僕だった。
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