第31話 感化


最近、和葉さんの様子が変だ。

物思いに耽ることが多い…


わたしが浮気⁈いや、浮ついていたから or

相沢氏になにかチクられた?


「和葉さん…」呼びかけても上の空

元々憂い男子の和葉さんは充分絵になる

がなにか気になるサクラ。


ある日決心する。

相沢氏に見せたようにすっぴんさらして

バドやって、汚いと言われた部屋も公開

しようと決意する。


呼び出そうと思っていたら呼び出された。

お洒落女子が集うアロハテーブル MM店


着席するやいなや

「 サクラに紹介しておきたい…

いや、話しておきたい状況がある… 」

和葉さんにしては言葉が慎重で切り出し方

も少し緊張気味だ。

『わたくし、あらゆる非難の覚悟は…』

言いかけたとき、

「Hi カズハ‼︎ 」日本人のくせに外国人

かぶれ、なんですつてって思って振り向くと

そこには、超絶ウルトラ素敵女子5乗。


『 あなたは素敵女子の教科書の代表の方

ですか?」と問い合わせたかった。


細くて長ーい手足、超小顔、サラサラヘア

お洒落センスのなお洋服、

その辺でモデルやっていても不思議じゃない

その方、着席するやいなや

「和葉、ブラブラブラ… 」と話し出した。

店の雰囲気にも素敵男子和葉さんにも

ベストマッチの調合、気後れするサクラ

『わたしここにいてもいいのですか?』

2人の世界…


アイスティーをごくごく飲んで

「こちらの方は⁈」切り込む。

「 どうも花音カノンよ 」また和葉さんに

話し始める。

一説によるとどうも帰国子女らしい…

カノンが席を立ったとき

「あの方は?」

「サクラ、ごめんな。あいつ悪気なく

昔からあーゆー奴なんだ」

『メッチャ誤解しますよ 』

「 ちゃんと誤解しないために話して

おきたい、紹介しておこうと思ったんだ。

花音はその… 」

カツカツ歩いて

「 和葉の元カノ…じゃあないから安心して」

不敵な笑みを浮かべて

イケてる店内で立ちポースとった。

「今カノの… 」

「花園です!」プンプンする。

「 よろしくね 」

『えっ、なにが⁈ 』

「しばらくサクラの家に泊めてやって欲しい」

「 なっ、」こんな海外セレブみたいな

英語と日本語ミックスして話す輩と一体なにを

どうしろと…絶句するサクラ


「 カノン、一時帰国してるけど

困っていて… だから悪い」和葉さんに

頭下げられると断る理由はない。

「 色々事情があるんだ」

『やだ、ヤダヤダヤダ』とタダこねるわけ

にもいかず一時帰国中のスーパー素敵女子と

しばらくを共にすることになった花園サクラ

であった。

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