第30話 未来予想図


『人生は長い溜息の連続である 』

なにかの本とかどこかの偉い人か、はたまた

教科書とかで読んだのだろうか?


こんな日は餃子を作ろう。

面倒だから冷凍にしよう。


あれから、数日が経つ。

栗しぐれと段ボールと広告の散乱する

部屋で起きた珍事。

『都市伝説と呼んでもいいかもしれない 』


あの時、相沢をドンと突き飛ばしたわたし。

「ご、ごめん 」狼狽えていた相沢さん。

でもすぐに開き直って

「ていうか、花園もう少し部屋片せよ」

逆ギレしたサクラ

「充分片付いてるわよ、失敬な‼︎ 」

「どこかだよ、どこに目つけてんだよ」

「何ですってーこのテルマエロマエ」

子供並みの大喧嘩に発展…

互いの顔にマジックでへのへのもへじを

書くという最悪のレベルにまで次元は

落ちた。


そこまでなら良かった…のに。

取っくみ合っている内に

相沢に両手を掴まれる。新しいテレビ倒し

そうになる。

相沢は急に真顔で言った。

「 ホントは好きだよ、サクラ 」背後には

未来予想図が流れてたいた。

一瞬、時が止まった気がした…


両頬をペチペチ叩く。

モヤモヤサマーズ見ようと思うけど

新しいテレビは見方が分からない。

番組編成気には必ずやる

『よろしくご検討ください 』もやっていない。


平昌五輪の男子ショートプログラム見よう

と思うけどHDDは初期化され、わたしの

想い出の五輪は記憶の中だけになった。

最高のステップの前の確か両サイドから

前にクロスする羽生結弦のドヤ顔 が見え

ない…

テレビがではフリースケーティングばかり


く、悔しい…こんな時は、

どうしたらいいんだろう?


パーシー・スレッジの音楽を聴く。

なぜかとても切ない気持ちになった。

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