第16話 お姉ちゃん


バーニーズNYで見知った顔に会ってしまう。


「 あら サクラ 」花園クララ。

「あっ 、お姉ちゃん 」

「そちらは ?」

『うーん、うーん…なんて紹介しよう』

「相沢です。 サクラさんのスポーツ仲間です」

流石、咄嗟の場でのスマートな頭の回転。

シンプルかつ爽やかさで好印象。


「サクラちゃん、彼氏とお買い物なんて

素敵じゃない」声を弾ませるクララ姉さん。

「彼氏じゃないよ」

「あらじゃあなに?」

「お姉さん、よかったらご一緒しませんか?」

相沢の有り難い申し出はご迷惑でしかない。


花園クララはサクラより10才近く年上の

超素敵女子。バブル世代、競争世代を

勝ち抜いてきた姉クララは超贅沢な民族。

平野ノラ顔負けのワンレン、ボディコンで

扇子持ってた姉クララ。

トレンディドラマ、東京ラブのアカナリカに

感化され、耳たぶスレスレに

ピアス開けてたスーパーガール。


カフェでお茶した後

「お食事どうですか?」相沢

「この前梅林行ったから和食はパスよ」

キッパリ。遠慮を知らないクララ姉さんに

サクラも真っ青…

「別にご飯行かなくてもいいんじゃない」

サクラ

「お姉さん、スペイン料理なんてどうですか?」

近くのカサ・デ・フジモリ

「いいわね…」

サングリアのデキャンタを開けて

相沢は電話が鳴り席を外す。


相沢の情報収集に入る姉クララ。

年にすると7つ以上は下なのに

「ロンバケならアリだわ」

スーパーボールのドラマもまだ進行形…

「お仕事は⁈」

「…なんだったけなー⁈小さな自営業」

コホン。咳払いして睨む相沢。

「こういう者です」バカ…折角獲物を狙う

ハンターから守ってあげてるのに…

『相沢宝飾の御曹司‼︎」老舗の鞄のキタムラ

とかにに匹敵する宝飾店…

クララの態度は薔薇色に一転した。


帰り際に

「サクラ、なんであんなセレブのお友達

紹介してくれなかったの?」

姉クララの大好物

1に説教、2に説教3、4がなくて5に説教

「電車来ちゃった、またねお姉ちゃん」

逃走する。


今後の展開は不明…






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