第8話サクラと相沢 信頼関係
番外編 Love バド
素敵女子VS不器用女子 番外編
サクラと相沢の信頼関係
真面目で融通が利かないのは相沢とサクラの
共通点だ。
相沢は基本女性が嫌いだ。いや苦手だ。
姉が3人いる相沢には女という裏表の
ある生き物を知り尽くしている。
御曹司とて例外ではない。
「坊ちゃん」と未だに呼ばれ、地位も名誉も
資産も充分過ぎるほどあるのに全然モテない。
「あなたといても楽しくない。」
「ムードなさすぎ!」
とかはっきり理由を言って欲しいのに
「相沢さんには私では不釣り合いな気がします。」とか
「お付き合いは考えさせてください。」
「今は恋愛とか考えられないんです。」
とかマシュマロ系の相沢好みの女子は適当な
理由でお断りをする。
「ハッキリ明確な理由を述べて欲しい」何度そう思ったか分からない。
姉貴達は言う
「あんたはねぇ女の言う言葉の真意が分からなさすぎなのよ。」長女
「どうせ、もしかしたらとか思ってるんでしょ?」次女。
「女の言う言葉真に受けるなんてバッカみたい、それはね気がないってことなの。」三女
これが世に言う『お嬢様』『ご令嬢』かと思うくらい口汚く容赦なく僕を罵倒する。
三人揃って容姿端麗、超モテ人生、
好きな男の前では猫被り絶対本性出さない
気にくわない男はこき下ろす。実の弟とて
例外はない。
僕は応接間のリビングから自室に泣き帰り、
「女は怖いよー」と叫んだ。
以来、気になる女性がいても腹の中は真っ黒
な姉貴の輩が潜んでいるのかと疑心暗鬼で
アプローチもままならない。
でもフキタさんはフワフワで僕の話をきちんと
聞いてくれたし、沢山笑ってくれたし、
きっと印象いいだろうとは思う。
でも確かめる術もない。LINE交換も出来ず
和葉に聞けばいいと思っていた。
和葉は「懲りないな、誠は。」と苦笑する。
ぼくがフキタさんのことを知りたいと言うと
花園サクラを寄越した。
和葉は花園サクラに好意を寄せているが
僕には謎だ。姉貴の匂いがプンプンする。
一見大人しく見えるが、曖昧な言葉で男を
振り回してきっと手の平返すに違いない。
彼女とのセカンドセッションはホテルのコート
だったが、僕は不必要には無愛想だったかもしれない。でもフキタ情報は引き出したい。
和葉がに渡したというフキタメモを見て
「ふざけてるのか」と激昂したくなった。
僕の純情を腹の中で笑っているに違いない、
からかっているに違いない…
僕は花園サクラを全身全霊で警戒した。
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