祝!13400PV突破! 第39話 テーマパークへ! 後編
「痛てて。折角テーマパークに来たんだから電脳世界のノリは止めようぜ」
「わかってるわよ。いつもの阿吽の調子でつい極めただけよ」
つい、で筋肉痛になるほうの身にもなってほしい。
「海で思い出したけど、船型のライドコースターもいいわね。振り子みたいな動きするやつ」
「絶叫系の定番だな」
「あと垂直に上昇して急降下するやつ」
「お前は俺たちの世界を絶叫系で埋め尽くす気か」
俺は突っ込みを入れる。
「やあね。ちゃんと考えてるわよ。まずコーヒカップがくるくる回るやつ」
ルナが指をくるくると回す。
「ふむふむ」
「次にミラーハウス。光の反射で不思議な世界に突入するやつ」
「突入しなきゃならない理由がわからんが」
俺は半眼で呻く。
「最後に迷路。立体的なやつにして人によっては半日以上時間を費やすことになるやつ」
「なぜ迷うものを最後にもってくるのか分らんが」
ルナは構わず、
「迷路の中で『おお迷える子羊よ』と現れて出鱈目こいてさらに迷わせるの」
「客が引くから止めろ」
ルナはぱん、とを叩いて、
「まあこんなところね。後は順次追加していけばいいわ」
俺は両手を後頭部で組み、
「まあいいや。さっさとデートの続きしようぜ」
「違うわよ」
「デー」
「違うわよ」
ルナは通路の途中で配布していたパンフレットをを広げ、
「今回は敵情視察よ」
「お前は誰と戦ってるんだ」
折角のムードが駄々下がりになるのを感じながら響はルナの隣を歩く。
一通り絶叫系のコースターに乗った後、コーヒーカップの乗り物にて。
「ざっと一通り見て鉄よりも私の知ってる鋼材使ったほうが安全で長持ちするわね。このコーヒーカップの摩擦も減らせるし」
「魔法を使えばさらに効率的、効果的になるな」
「わかってるじゃない。ただのモノマネに留まらないその先見性は良いと思うわ」
そう言うと、乗り物を降りて次のミラーハウスに向かう。
二人はバラバラに入り、アトラクションを堪能する。
途中でルナのパンツが見えそうになる。
俺が体をくの字に曲げようとすると、
「響ー、ふざけた事すると後で極めるわよー」
何故かバレていた。
とりあえず何事もなかったようにアトラクションを出ると、
「迷路は入らなくてもいいわね。作りはだいたい分るし」
「同意」
ルナは思いきり背中を伸ばし、
「今日はいい勉強になったわ。ありがとね、響」
「お礼はこの後予約取ってあるホテルで・・・」
ガン!
ルナが響の足先を思い切り踏みつける!
「!!!冗談です!ルナ様!」
俺はあまりの痛みにぴょんぴょん跳ね回る。
「さあ、さっさと帰ってさっそく図面引くわよ」
そして二人は帰路に就いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます