祝!12800PV突破! 第38話 テーマパークへ! 前編


「なあルナ」


「なに?」


「ルナはテーマパーク作りたいのか?」


 ルナは俯いて、


「そうね、出来れば作りたいけど今の技術水準じゃね」


「出来るぞ」


 ルナは首をかしげる。


「日本には木材で出来ているテーマパークがあるんだ」


「ほんと!?」


「今度の休日にでも行ってみるか?」


「ぜひ!」


 こうして俺とルナはテーマパークに行くことになった。


 ーーー休日ーーー


 前日に新幹線に乗り一晩宿で過ごしてからテーマパークに着いた。


「やっぱ休日は混んでるわねー」


「新幹線に乗ったの久しぶりだけど、もう何処でも一日以内で着くな」


「遊び倒すのはやはり開園時間丁度からがいいわね」


 響は半眼で、


「目的がすでに違ってるぞ」


「いいのよ!実際体感しなきゃ面白さもわからないでしょ?」


 俺はやれやれと肩をすくめ、


「でどれに乗るんだ?俺はあまり混んでいないアトラクションがいいけど」


「何言ってるの!?」


 ルナは大仰に驚いて、


「目玉なやつを選ばないなんて、それこそ黄身のない目玉焼きよ!?」


 響は行列の出来ているアトラクションのほうを見やり、


「待ち時間1時間弱とか書いてあるぞ」


「そんな時はこれよ」


 ルナはポシェットから音楽プレイヤーを2個取り出す。


「音楽を聴いてたら1時間なんてあっという間よ」


「まあルナがそれでいいならそれでいいけど・・・」


 1時間後。


「よっし!さあ乗るわよ」


 ルナが選んだのは木造のジェットコースターだった。


「なるほど。レールと車輪以外は木造で出来ているのね。これなら鍛冶師と大工ででも作れるわ。参考になるわね」


「なあ」


「何?」


 俺は素朴な疑問を口にする。


「材料はいいとして、動力はどうするんだ?電脳世界らしく電力か?」


 ルナは答える。


「電力と、あと魔力よ」


「そういえば魔法は電力じゃないな」


「ここのサーバーは電力と魔力で動いてるのよ」


 俺は顎に手を当て、


「電力はともかく、魔力はどうやって供給してんだろう?」


「その辺は企業秘密ね。答えられないわ」


 相変わらず疑問が絶えない世界だ。

 俺は話題を変える。


「それと加速とか遠心力とか耐久力とか摩擦力とかその辺の計算はどうするんだ?」


「現在進行形でサーチして記録してるわ。魔法で」


 絶叫系に乗って俺と話しながらか。こちらも変わらず半端ない能力の持ち主だ。

 それとは別に記憶系の魔法はないとマナが言っていたはずだが今度聞いてみよう。


 そしてコースターのアトラクションが終わる。


「次は落下系のアトラクションがいいわね」

 

「また絶叫系か」


「響は思ったより恐怖を感じてないわね」


「高さには修行で鍛えられてるんでね」


 ルナはなるほど、と頷く。


「それは置いといて、どうせ絶叫系なら海を利用したライドコースターもいいんじゃないか?水飛沫で気分爽快になれるぞ」


「それはいいわね。でも海水に濡れるからシャワー室と更衣室が必要になるわね」


 ルナはそこまで言って、


「アンタは覗きが目的じゃない!」


 ルナは昇天・改(プロレス技)を極める

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