祝!3000PV突破! 第15話 動物愛護

「勝った!」


「へえ、もう大吾80%に勝てたの」


「恫喝と腕力と体力と素早さを意識すれば結構やれるな」


 ルナは意味なく髪をカールさせつつ、


「でもまだ大吾100%が残ってるわ。気を抜かないでね」


「ああ。とりあえず今日のノルマはこなしたし、狩りにでも行ってくるか」


 響は森へ向かう。


ーーー森ーーー


 トラップの収穫はどうだろう?地味にライフ・マテリアルを回収出来てるからな。

 あと4個で2人分のマテリアルが揃う。

 俺はトラップを見て回る。

 獲物が掛かったと思われる場所が2箇所あり、2個のライフ・マテリアルを手に入れた。


「じゃあ残りのマテリアルを探すか」


 響は気配を消しながら慎重に探す。


 何かの鳴き声がする。聞き覚えのある声だ。


「にゃーお」


「・・・猫か」


 俺は激しく脱力する。また小動物だ。

 動物愛護団体は何をやっているのだろう。このゲーム会社は潰されてもおかしくないことをやっている。そもそもこのゲーム会社は日本にあるのだろうか。

 あまりに謎が多すぎて聞く気にもならなかったが聞いてみよう。


 とりあえず弓に矢をつがえ、黒猫を射貫く。

 射程距離内で警戒されていなければだいたい射貫ける。


 ・・・なんで俺はこんなに弓に慣れてるのだろう?響は自問する。響の人生で弓を使う機会などなかったというのに。


 なぜだか今日はやたら疑問が浮かぶ。

 80%大吾を倒して少し余裕が出来たからだろうか。


 とりあえず残りの1匹を探す。


「シャーッ!」


 突然真上から黒猫が襲い掛かってくる。

 黒猫は響の背中を思いっきり引っ掻く。


「痛ーっ!」


 しまった。小動物だとすっかり油断していた。

 今のが首の頸動脈を狙われていたら絶命していただろう。ルナの怪しいドリンク剤で大抵のけがは直せるが、死亡もしくは致命傷は治せない。


 響は宙からナイフを呼び出し、ファイティンポーズをとり、黒猫に向き直る。

 黒猫は警戒しつつ飛び掛かってくる。

俺は体を低くし、飛び込み、黒猫の腹を掻っ捌く。

 黒猫は絶命した。


「よし、これで大工が揃う」


 俺は達成感に包まれた。


 ーーー建設地ーーー


「おいルナ。ライフ・マテリアル全員分揃ったぞ」


「そう?やったわね響!」


 ルナとハイタッチする。


「さっそく大工を生み出してくれ」


「任せて」


 ルナにライフ・マテリアルを渡す。


「ふふん、こんなことも出来るのよ」


 ルナは二つ同時にマテリアルを輝かす。


「さあ!コンソールをタップしなさい!イメージも忘れずに!」


 俺は全力で大工のコンソールを叩く!


 マテリアルが最大限に輝きーーー


 双子の金色長髪美少女が現れる。しかもオーバーオール、横パイで。

 横パイ4人衆の出来上がりだった。


 ルナは無言で響にガンスタン(プロレス技)をかける。

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