祝!2400PV突破! 第13話 美少女達と温泉

「温泉を作りたいんだ」


 俺はそう言い放つ。


「何よいきなり」


「いや、ラーナやええと」


「ララナです」


 新人の大工は名乗る。


「そう、ララナ達は毎日汗かいて働いてるのに俺たちだけ風呂に入るわけにはいかないだろう」


「おっマスター、気が利いてるじゃん」


 ルナは横から遮って、


「甘いわね。どうせ覗きしたいとかそんな動機でしょ」


「べべべ別にそうじゃないよ。ほら、上流に源泉を作ればのどが渇いた時でも飲めるだろ?ちゃんと考えてるって」


「なにどもってんのよ」


 茶色の短髪で片方に髪留めをしているオーバーオールの横パイ、ララナは手を上げ、


「私は賛成で~す。汗を流したいで~す。覗かれるのは嫌だけど」


 ルナは仕方ないわね、とため息を吐き、


「プロセシング・マテリアルを使いましょう。それでコンクリートと仕切り板を作るの」


「ぐっ」


「あらあら残念ねー、ちなみに覗いたら〆るわよ」


 それでも無いよりマシかと自分を納得させ、まず源泉を作る。

 離れた場所に作る必要などないので家の近くに作る。そして次に底の浅いため池を作り、ラーナにコンクリートで加工し、乾かしてもらい、ララナは仕切り担当。。最後に水路を作る。源泉とため池を繋ぎ、森を横断させ遥か彼方まで引く。これは色々と目印になる。


「出来上がりました。さあさあどうぞお入りください」


「なんかあやしいわねー、まあいいわ。先に入りましょ」


 ルナたちは中に入って中から鍵を閉める。


 響はさっそく森に行き、一番手前の高い木に登る。


 そして取り出したのはーーー


 双眼鏡だった。


「これでばっちし!」


 温泉を覗く。


「うーん、小さいのと湯気でよく見えないなー」


 響はピントを合わせる。


「ん?なんだルナが何か持ち出したぞ?・・・これは・・・ライフル?」


 次の瞬間!


 響の頭にゴム弾が着弾した。


 途中、何度か枝に当たりながら落下し、地面に叩きつけられる。

 背中をしこたま打って悶絶する。


「あの女!俺を殺す気か!」


 打撲したところの痛みが治まるまで、しばらくじっとする。


 しかし、


 大気をも揺るがすような強大な殺気が近づいてくくる。


 ヤバイ、殺される。逃げなければ。


 俺はトラップを仕掛けるときに見つけた木のうろに隠れ、呼吸を殺す。


「ひーびーきー、出てきなさい。出てきて盗んだ下着を返しなさい」


 下着?なんのことだ?


 その時何か黒い生き物が出てきた。大きさがウサギくらいの黒いリスである。

 黒リスは何かバックをくわえている。

 なんだこれ?とバックの中を覗くと。


 3人分の下着が入っていた。


「ひーびーきー見つけたわよー」


 俺の心臓は一気に高鳴る。


「ち、違うんだこれはこの黒いリスがーーー」


 指をさすと、そこにはもう黒いリスの姿はなかった。


「覚悟はいいわね」


 さようなら、俺の人生。俺は死を覚悟した。


 響は片翼の天使(プロレス技)を掛けられたのち、ぼっこぼこにされた。

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