第20話 再び脱線?のアンドロイド
睦月&涼&五月:三人揃って笠山人形屋敷の小六トリオです!!
五月:いきなりだけど、この笠山人形屋敷って何?気味悪いんだけど。
睦月:それはさ。紀子叔母さんの家ってアンドロイドだらけじゃん。旧式から最新式までゴロゴロしてるんだよ。ゲートの所の守衛さんから庭で剪定してるのも掃除してるのも買い物行くのもみんなアンドロイドなんだ。だから近所では人形屋敷って言われてんの。
涼:僕と五月の家って社宅じゃない。しかも敷地はゲートの中だし。人形屋敷の仲間って事なんだよね。
五月:そりゃそうだけど、そういう言い方はどこかのホラー映画の舞台みたいで嫌なの。
睦月:わがまま言うなよ。
涼:そうそう。ところで、僕たちもやっと出番が回ってきました。
睦月:そうだな。このまま出番なしかと思ってたんだよな。
五月:私は出るつもりだったけど。正蔵さん取られたくないし。
睦月:ほんと自己中だな。お前は。
五月:ほっときなさい。ふん!
睦月:そりゃそうと、俺のメカ知識はすげえだろ。小学生離れしてるんだぜ。
五月:自慢しても無駄よ。だってさ。2サイクルディーゼルの仕組みなんて誰も興味ないんだから。あんたのメカヲタク話は意味不明だから宇宙語と同じ。
涼:僕の話も聞いてよ。昨日(5月17日)のニュースでさ。地球から132億光年彼方の銀河で酸素が発見されたんだって。しし座の方向にある銀河「MACS1149―JD1」を観測して、酸素が出す特定の波長の光をとらえたんだって。これは酸素が見つかった銀河としては最も遠いんだよ。
五月:あんたも一緒よ。そんな天文ヲタクの話聞いたって誰も意味わかんないわよ。こんなのと一緒にさせられてる私って何?腐女子でもやれって事?あー無理無理無理。私は普通の恋愛がしたいの。
睦月:どこが普通の恋愛なんだよ。幼稚園の時から正蔵兄ちゃんの事好きだったとかさ。ストーカーだよな。
涼:そうかも。普通じゃないよね。
五月:あんたたち覚えてなさいよ。後でとっちめてあげるんだから。
睦月:ギブギブ!襟から手を放して、くく苦しい。
涼:後でって言って今やってる。せっかちだよな。五月は。
五月:ウルサイ!涼。逃げるな!待ちなさい!!
睦月:ゲホゲホ!全くこの馬鹿力はサラ叔母さんみたいだよな。あー、俺一人になっちゃったじゃないか。どうするんだよ全く。次回予告だっていうんで来たのに、台本五月が持って行っちゃったよ。間が持たないな。じゃあ、まず、涼の名前の由来から話します。涼のお母さんはアメリカ人です。今は帰化して日本人になってます。サラ叔母さんはクールってつけたかったみたいなんだけど、それじゃあキラキラネームになるから駄目だって、おばあちゃんから反対されたんだって。それで英語のCoolのすずしいって意味から涼って漢字にして名前が決まったんだ。五月は5月生まれだから五月。俺は1月生まれだから睦月。安易だよな。でも、名前の読み方が分からないとかそういう事無いんでその点は楽です。
五月:あんた何で人の名前勝手に解説してんのよ。
睦月:仕方ないだろ。五月が台本持っていくから何喋っていいのかわかんなかったんだよ。
涼:痛たたたた。五月グーで殴ることないじゃん。
五月:ふん。椿さんのチタン拳よりはマシでしょ。
涼:それはそうだけど。乱暴なんだから。たんこぶできちゃった。
睦月:さっさと本題に入ろうぜ。
五月:そうね。では行きます。次回は私達3人が!
睦月:IT音痴でコンピューターがダメダメな正蔵兄ちゃんに代わって!
涼:こんな事やあんな事をします。
五月:こんな事やあんな事って何よ!
涼:いや、台本にそう書いてあるし。
五月:そりゃそうだけど、何だかエッチな事みたいじゃないの。
涼:正蔵兄ちゃんじゃないんだから。僕たちがエッチな事にはならないよ。
睦月:正蔵兄ちゃんは椿さんとイイ感じだから、そろそろかな?
五月:いーえ。それは私が絶対阻止します。断固阻止します。やらせません。やらせはせんぞお!
涼:宇宙世紀のおじさんのセリフが混ざってるね。
睦月:おかしい。
五月:笑うな!
涼:次回はスーパータイピング競争です。
睦月:誰が一番なのかな?
五月:私に決まってるでしょ。
睦月:五月も十分ヲタクだよな。
ゴキッ
睦月:痛い。グーで殴るなよ。
涼:暴力反対!
五月:ウルサイ。あんたたちが普通にしてくれれば私だって手が出ることないんだからね。あ。いけない。もうお別れの時間になりました。
睦月:続きも読んでね。
涼:またね!
五月:さようなら~
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