第3話第一の殺し。

 殺したって意味などない。誰もが思うことだ。でも、もし…その子に恨みがあったら…殺しは、恨みだと、私は思う。

 白木 ゆね。今疑われてる人だ。けど、疑って、本当に犯人だとして、そのあとどうするのだろうか…。殺す?そんなのその人と同じ人殺しだ。まず私は、

「もし犯人がわかったら、どうするんですか?」と、聞いた。

「それは…」みんな口々に色んなことを言っている。そこには、「殺す」という言葉も、まじっていた。私は、その事から、好奇心にすこし、ひびがはいった。

「殺したって、かわらんよ?」

弥生さんが、言った。あたりは、静かになった。そして、

「それだったらさ…なんもなしってどう?」

影見さんがいう。なにもなし。「こわい」と声をあげてる人もいれば、「楽しそう」と、笑ってる人もいた。私も、なにもなしに賛成派だった。

「私も賛成。」

そういうと、

「お前…実はお前が殺したんじゃねーの?影見といっしょに?」

そういったのは、ヤンキーみたいな男の、頼門司 黄桜(らいもんじ きざく)という人が、そう言ってきた。えっ…

「だったらなにになんの?」

影見さんは、ニヤリと笑った。…疑われてしまう。もっと…何かしないと…。

「それよりさ…。」

そう、切り替えてくれたのは、杉川だった。

「まずは、犯人をどうするかを、考えようよ。」

そのとおりだと、私も思った。

「せやな。ねねちゃんや、影見さんが、殺るとは自分もおもわん!」

そう言ってくれたのは、弥生ちゃんだ。みんなも、うなずいていた。一人を除いて。



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