第26話 ポスト
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共産して、共に手に入れ、世界中が待ちに待ったと歓喜すれば、そりゃばんばんざ い。
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「どちらへ?」
「そう言うと思いましたよ。」
迷惑そうに彼女はケ-タイを掴むと、
「もしもし、もしもし。」
私に話し掛けてきた。
隣からTV電話で、
アングルはどUPで。
「私は、善堂さんに話したい事があります。」
「はい?」
「地球にサイズはありますよね。」
「そりゃね。地球人ですから。」
「あまり大きな事を言っちゃうと、捨てられちゃうかなぁ。」
「なに?」
「とりあえず国レべ。いや、街レべまでにしますかぁ。
面積とも考えたんですが、
一坪・・・十坪・・・・百坪に一つ。」
「えっ?」
「大変でしょ。出来るかどうか。
世界の百坪に一つ。
オリジナルポスト売りましょうよ。」
「百坪に一つ!?って無理でしょう。」
「しつこいですか―――。その数は。
では、街レべかと。」
「そのポストに入れたモノは、どこに届くわけ?」
「一つの街に、我々の作ったポストを設置する。
買って貰うわけですが。」
「まず、最初に何を売る?」
「はい。キオスクなどで、まず花のタネを売ります。
「ポスト専用の?」
「それで、ポストに入れる際も、お金を入れて頂きます。」
「何の為?」
「花のリサーチ。
自分の街に植えてもらいたい花や木のタネを住人に買って頂く訳です。
ある程度集まったら、そこに我々の現地特派員に回収して貰い、一部は過疎化している街に植える。」
「自分の為でもないのに、タネを買って、さらにポストも有料で、住人は満足しますかね。」
「手紙を出すのに切手は貼りますよ。
リサーチです。
「まずお客さんは購入している。こちらとしては、売れてるからね。」
「まぁそうです。その段階で、リサーチできる。」
「自分達の街、過疎化している街の現状もアピールすると。」
「形式や保存にこだわり、昔ながらの
事柄や風習を守る為には、もう少しアピールが必要なんですよ。
時代は物凄いスピードで移り変わっている。
変わっているというか、増えてると思いますが。
それで、気に入っている物が無くなるのは残念で、気に入らなければ、便利でも怒る。」
「怒った腹いせに辞める。あきらめも増す。」
「新商品の宣伝と同じ位の情報や、そのものをしつこくアピールしなければ、人はどんどん便利な方向へ行きますからね。特別なことへの憧れが強い街と、昔からそのまま変わらず続けている街では、多分人々の感心力が違う。
新しい事が好きな人と古い事・・・
変わらずに現状で満足している人、の数が、単純に違うのではないかと・・。
知っている者がどんどんアピールしているんであって、知っている人がどれだけ行動力があるか―――。
その差が、街に、国に。
一人一人が使っている物にも出てきているのではないかと。
例えば、それほど花に興味が無い人は何の花だって美しければ良いと思う。
だけど、残したい品種や、何が、どこが良いのか宣伝すれば、数多い花の中からそれを選ぶ人もいるでしよう。」
広告だって続けている。昔からアピールしている。
知らず知らずに目にして使っているからね。」
「それも一つ。広告にまでする行動力があるわけで、それはどちらかといえば新しい物が多い。
忘れている人が増えてきて、無くなってしまいそうなら、その現状を広告でもなんでもアピールしなければダメで、我々でポストを売るのもこちらの為でもあるし、人々の為でもあるでしょう。
いいと思いませんか?善堂さん。」
「救済処置?はは、いや、難しい物を創造するのかと思ったよ。デザイン性のある優れた家電はポストに入らないねぇ。」
「なんで?善堂さん、こうやって使ってますけど。」
「パソコン・・・。いやまぁ、車、住宅だって無理じゃない。」
「ほら、あきらめますよね、すぐに。」
「だって、買ってもらうんだろ。」
「すべてをキオスク形式で売っていくのは----------どうですか??難しい。
ポスト専用の形として、その物を一旦、別の形に変えれば、他の場所、それぞれの店での販売が可能ですよ。」
「ポストに入れられる形式にして、商品を販売する。という事だね。」
「こちらで、必要と思われる品をピックUPして一応売るので、リサーチ前です。これは我々の重大な仕事ですよ。必要としている場に、必要な物を選び、その売り上げや、ポストに入った所で、希望がわかる。
ターゲットを街レべにして、その街を皆が考え、人々で創っていく。
さらに街に住む一家族、年代別、男女、子供と、興味を持たせられる物や事柄がある個々レべ。
善堂さん、怒らせるよりは笑顔がいい。
憧れリサーチは、口に出ても、気が付いていない部分の方が面白い気がするんですよ。
例えば、
大まかにとらえれば、スタイル。」
「スタイル?」「生活スタイル。」
ふーん。そういう部分をつっつくと、ちょっと嬉しいけど、恥ずかしくて、やはり怒っちゃうんじゃない。」
「そこですよ。」
「ああ、必要である、と。」
「そうは言っているけど違う所とか。」
「そのまんまの人もいるでしょうけど。」
観察ですね。なぜ、それが憧れなのか答えてもらって。
こちらでもつっつくと。」
「なるほどね。」
「発展的な事を望んでいる人は、良い物なら取り入れる。」
「進んで使ってみたい、みようとするからね。」
で、生活スタイルの観察というわけです。」
「そんなに欲しく無いのに、流行っているからって話題にする人もいるからね。」
「一つの話題。
話す事で時代に乗っているけど、そうゆうスタイルでは無い所の人っているでしょう。
そういう人は、買わないんですよ。いくら良くても。」
「使わない・・・かぁ、試しに、とかね。」
「その内訳をする。」
「あれがいいのに、もう数が少なくなり探している人。
変わりのモノで工夫してる人いますよね。その『あれ』ですよ。
新発売されて似たようなその『あれ』
なのに、あまり売り上げが伸びない場合、もう、スタイルでリサーチするのが良いと思うんですよ。」
「理由。」
「理由です。底に秘めた理由。」
「それが少しわかれば。」
「こちらでも提案しやすくなりますからね。」
「アピールしやすくなるよね。」
「そうでしょう。壊れちゃったら同じ古いデザインの物なのに、
新しくなるだけで、とても喜ぶ人はいますよ。
ちょっとぐらいの違いで、あきらめ半分。といった所でしょうか。」
「古いままで、そのままで―――。
が、まぁBESTなんだよねぇ。」
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