第9話 小売店と好好爺 2

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小売店と好好爺 2

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「コストを抑えるには、自家発電した方が良いと。

エネルギーを貯えて、己で配信していく訳です。何か一つ・・・。

ヒット作を。

そうでなければ、自分を消して送って行かなければならないですから。

モノが溢れ、あんなにモノが余っていると、逆に不安になりますよね。

――――これでいいのか?なんてね。」


「善堂さん、エネルギー不足ですよ。街全体このストリートが。

補給はもっぱら自宅ってことですね。ソーラーパネルを設置したはいいけど、己が影になり、主役は家電ですか!!

人が充電できる場所、私は、人の集まる駅をね、駅のスペースをもっと有効に使えないかと考えていまして。」


「と言うのは?」


「アジア圏ですよ、日本人であるわけです。」


「それで?」


「マンションやら、ディスカウントやら、大型店鋪が目立っているが、忙しく行き来している場所の駅にこそ、小さな店をと。」


「京響さん、隙き間を利用した無駄の無い造りをしている街だってありますよ。人が流れている所に創れば、集まるのは当然だけど、何を必要としているか。

あたり前があたり前で無くなってきているので、潰れてしまう店も、多いんじゃないですか?」


「街によって違うでしょ、売れる物。スペースとして一つ。

まずチェックできた場所に男女の比率と、大人、子供とリサーチします。

例えば、本屋は足を止める場所だよね。」


「うーん、しかし。あるのに、なんか見えないんですよ。最近のお店。」


手に入らなくても、いつもその位置で見えていればいいと、あたり前にあるものが無くなる事は無いと思うもの。

無くなったらと思えば、恐ろしく方向は見失う。


感覚が解らなくなり、触れていない事で見えない現実は、数倍恐ろしい。


プリントされた海岸線から、空を切り取ると、クリアーな水は、青い液体として、目に映る。




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いでいでウルトラモダン

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まぁ、まぁ、とりあえず「生きレべ」リサーチは、怒らせた者勝ちですか?

それは、それで。のんびりしているのが面白い。

チェックインは大体十五時。

あまり早く来られても、困りますね。

こっちだって、良い所を見せたいもんで。

疲れているって、自分で勝手に急いでいるから一人で困っているんじゃないのかね?

準備、準備が必要で。

えっ?準備を売りましょうって、それは、舞台裏でござんすよ。

しかし、休めれば良いわけで。

いえいえ、お金は払いますから。

では、それを見たいか、どうなのか?


大型店鋪は軒並み大賑わい。

大安売りの大セール。

そことは違うディスカウントに、どれだけの人が集まるか。

その店によく買い物に行く人は、現実的な事が好きかもしれませんね。

リアルです。

早く休めるなら、多分その人達は舞台裏好き。

待ち合わせをしている時に、あれやこれやとぶら下げて、売りに言ったら買うタイプ。


準備を見たく無いって、言ってる人は?

公式ですね。しっかり仕立てて下さい。 いい?

時間が少し位かかっても――――

過ぎては、おいっおいっ!

ですから、なんとか感動を求めるハズです。


「――――こつこつ作り上げる事が必要だなぁ―。」


そのこつこつした、こつこつ感は、花となる。


試しに、待ち合わせと言われる駅の有名所に、仕立ての良い職人を引き連れて、一から寸法を測り、布を裁断し、ミシンで縫って、アイロンがけ。

ウン万円のシャツですね。

舞台裏のパフォーマ-。

さて、これは、売れますやら。


TVで流れるドキュメント。

その時差は無い。

今、ここで反響がダイレクトにくるわけで。


「一つ、やってみても良いのではないですか?CMのリアル。求められるリアルとして。」


「駅で、ティッシュを貰って、すぐそこへ流れる%と、特番を見て、次の日に走る%と、舞台裏のパフォーマンスのマイナス面は、作り手の駆け引きでもあるでしょう。どこまでか。そこに何があるのかは、全て見せて無いからね。そうでしょ。だって、売れるんじゃ無いよ。

売らなければいけない場合なんだからね。やる価値は―――ある。」


「危険だなぁ。」


「では一旦、映像を流しますか?時差を縮める訳ですよ。」


「それもいいけど、意味が無い。やる意味。こつこつの舞台ウラの最小限だからね。」


「しかし、凄いワケだ。」


「大体、待ち合わせをしている人は、買い物目的では、無い所に、そのセールスの力量は重く無いですか?」


「重いですねぇ。

だから「生きレべ」。


「生きレべリサーチ」の一つとして、実践してみてはと。

商店街で待ち合わせてね、必要性にかられるよりは、一つ打って出ると言う事で。

例えば、自動販売機も無い。

都会だけど無い。何も。

って究極でしょう。

そういう事では無い。


ーーーーテーラの庶民化。

日常の必要性パターン。」


「Tシャツにして下さい。」


「シャツかTシャツ。」


「今はその二つですよ。」


「仕事上、シャツを着ている人が多いのに、パフォーマーTシャツが売れているとも。

わかりますか?

楽ちん好き。

いや若い。

年齢を計算すると、裏側の責任感が、なぜか軽くなる。」


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