第7話 善道VS京響さん
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ちょっとの未来体験。未来形だ進化型だと言われているものには、ちょっとのスピードの差で金額にも違いが出ますよね。
トップアスリートには、それなりの報酬があるって事?
でも、スピードだけで評価されるんじゃ・・・ねぇ・・・。
「今、私なんかが携帯電話を持って使っている事って、とりあえず進化したモノであるんで、これでかなりの満足感があるんだよ。」
「
「ノートサイズのパソコンは金メダルですかぁ。」
「皆、メダリスト目指しちゃってね。無理して靭帯損傷しないようにねって。」
「ギャロップ、ギャロップ。あぁ忙しい。ほんとにこっちまで目が回ったよ。」
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小売店と
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商品が山になって溢れ、置ききれない品は外にまでも並ぶ。一つ一つは良いんですが、品数も多く何がなんだか・・・。次から次へ品物も入り、一見繁昌しているように思えるのだが。
「目的をもう少し絞った方がいい。売る気があるのか無いのか、この状態では、私はお客さんを疲れさせるだけだと思うね。」
京響さんは、あまりの品数の多さに目を回していた。
「その先の2、3軒先も同じ状態。」
「このストリートは、専門店も多くあるし、駅からもまぁ、近いのに素通りしてしまう人が多くいるね。」
善堂さんは、専門的な知識があるのに、情報の伝わらなさに疑問を感じていた。
「店も多いし、並びもそんなに悪く無い。暖かい定食屋さんなど、大賑わいしてそうな通りですけどね。慣れ親しんで、あたり前に気が付かなくなったのか。」
「違うよ善堂、売り上げが少なくなれば、定食屋さんにだって行けなくなるでしょう。
一日売れたからって、ウキウキ買い物できませんよ。」
「でも京響さん、この状態は金銭的な事だけですかね?
必要最低限の買い物するのも、ウキウキ買い物するにしても、足を運んで頂きませんと、賑やかにならない訳です。」
「しかし善堂、お米専門店などあちらに見えますが、古くから続いているということは、どこかで売れているんでしょう。」
「大体の人は買う。その無くてはならない買いモノで大きくて重いもの。
米ですね。運んでもらう。一ヶ月の間に2、3回は買います。」
善堂は両手で、眩しく照らす太陽光を
「どかーんと気前の良い買い方を期待されて日常主婦がする事は、米を買う事ですかね。派手にデッカク。
しかも必要性があれば良い気分で買い物できますからね。ストレス発散できて、家族の為でもあるしね。女の人は、普段なかなかどデカイ事ってしませんから。」
「いやいや、京響さん、女性の買い物パワーを侮ってはいけませんよ。
見つけた時には即買いするはずです。
気に入られる事ですよ。
夢を持ったスーパースターがいる事です。
彼女たちはアスリート並みに街を徘徊していますので。」
「あてもなくさまよい、筋肉を鍛えていたのか・・。オフィスで缶詰では我々の方が運動不足だね。」
京響さんは、腕に巻いたアプリケーション型リストバンドで活動量を測り、競争社会をアピールした。
「スーパー帰りで、2、30kgは担いでいます。」
「まとめ買いされると鮮度が気になる所だが・・・。」
「まとめ買いをするのって、思い切って外車を買ってるかの気分に近いんですかね。京響さん。」
「それは、あるねぇ―。どうせ使うしって・・・。わりと合理的じゃないですか!?それって。」
「知らず知らずにクールな事をされてたんだよね。まず走らないとね。最初に走って行かないと。
それをされちゃう。
京響さん、いや、まぁ、購買意欲を掻き立て、店側も一パックが十パックに。十パックで一つ。って形にね。
そういう形に変えて売ったら面白いと。その売り方もあるでしょ。ただ十㎏の米は買うけど重い。毎日は大変。」
「じゃ、軽いので。十パックでも軽いものだったら良いんじゃないの?
食べた方が体に良くて______
ストレスも発散できて_______。
かさばるけど、軽くて、デッカイ物を夕方主婦が皆ブラ下げて帰るスタイル。」
「うん、パッケージがお洒落だと、なお良い。あれって何?と思わせる工夫。」
「かなりありますね。そうなると。
ストリート革命ですよ。大規模な工事は無理ですよ。」
「だから店側は商品を変えればいい。全部それだと、週末大型ディスカウントショップに行くのと変わらないからね。互いにスカッと。
あんなに目を回されたら、購買意欲も落ちてくる。可笑しいと思わない?
買いたい人も売りたい人も、満たされて無い。
満ち足りて無いからですよ。
消費していかないと、あの店の場合。老舗のお米屋さんとは違いますからね。
私としては、意欲的にと気持ち的に向上心を持ちつつ、ですよ。」
「楽しませるって考えなら、
私もね・・・。」
と善堂さんは、道幅を計るかの様に、一歩、二歩
道路を横切り、専門店を伺っていた。
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