第61話 吾輩はサービスをそこまで求めない

吾輩は目を覚ました。こうもりが話しかけてくる。


「旦那、お目覚めですか?」

「吾輩は何を信じたらいいのだろうか……」

「どうしたんですか?」

「いやなんか最近どうも……流れが不自然というか……どうも疑り深くなりつつあるのかも」

「……へぇー」

「……興味ない感じだされると寂しい!」

「……」(メンドクサイ奴だ……)



ということで、久々に膿みを出しまっせ!!


最近話題になっているSNS。ある運送会社の内部リーク。

冷凍保存なんか無理やって! だって人足らんもん!!


ということで乱雑に扱われている裏側を取ってあげたものがいる。運送が会社が人で不足とかはよく聞く話。なるほど……こういう惨状なのかと思いつつ、他の情報を探す。まぁ出てくる出てくる。配送業というシステムの裏側ってやつが。届かない郵便とかもあったり、崩れた荷物にぷっつんして蹴り飛ばしたりなど。


……配達される側は悲惨だが

……そういうことでもない。


これをサービスの低下って考えるのは簡単である。良い人材がいないとか。この上げた人も結構叩かれていた。こんなことやるやつなんて碌なやつじゃないとか。おまえの営業所だけだろうとか。


この問題ってそういうところを見るものなの?


吾輩はもうそろそろ全員が大きな問題に気づくべきであると考えてしまう。まぁ個人的見解なので当たっているかもわからんが……


問題は――


『行き過ぎたサービス精神』ってところじゃないのか?


吾輩は日本のサービスって世界一だと信じてる。すごいよ。お客さまってものに対して対応が丁寧だしイヤな顔を見せないし。楽しんで満喫してもらおうとみんなが奉仕活動に専念している。おもてなしの心。日本の古き良き心である。


良心だね♪


ただ、これが行き過ぎたんじゃないかなと思う。

お客様は神様で対応する者は奴隷様ですか?

奉仕なんだから、どんなお客様でもを満足させなきゃダメなんですか?


どこかのクレームで焼き蟹が焼かれ過ぎということで蟹で店員の頭を殴るという話も見かけた。中世の奴隷とご主人様と変わらない関係。まぁ資本主義の原則なのもかもしれないが、金持ってるやつが強い。金を払う人は偉い。


……ちょっと資本主義を悪く言いすぎかも。反省。まぁ行き過ぎたらってことで。


もう配達業も過度なサービスすぎるよ。時間指定で不在とかあるわけですよ。で、また電話かけられて再配達。おまけにネットで注文バンバンで配送量は増加。


無理ゲーだろう……落ちゲーのスピードが段々上がっていくような話ですやん。


確かに便利だよ。というか、便利すぎるけども……出来ないことまでやらなくてもいいんじゃないかな。断ったらダメなの?同業種でどんどん競争が激しくなって結局共倒れに近い形になりかねない。


出来ないサービスを誤魔化して、大きく見せ始めたら詐欺だよ。




挙げた人が言いたかったのは職場改善だ。まぁ本文に書いてあった。


こんな悲惨な状況でも上の人たちが動いてくれないと。悪いことや臭いものに蓋をするのも良くわかる。


この挙げた人を叩く人たちが何を考えているかのは、わからん。

おまえのところだけだとか……

おまえの働き方の問題とか……


いや、同じ会社なんだから助けてやれよ。別にいい方法があるなら教えてあげろよ。なんで弱っている人間に石を投げる。困っててもう限界だから勇気を出した人間に石を投げるなよ。まぁ火消隊の仕業だとか書いてあるから……困るが。


まぁ会社の内部情報を漏らしているのだから厳罰もあるだろう。それはしょうがない。契約なのだから。守秘義務というものを交わしているだろう。バイトだと……ないかもしれないが。


こういうものも何を信じたらいいのか……というか、ネットだと印象操作できるから。やろうと思えば確かにそれを生業としているところもあるようで……人数と時間をかければなんでもできるよ、金の力で。資本主義の恐ろしいところじゃけん。


とりあえず、これはこの人だけの問題なのだろうか?と考えるわけで。

大きく社会的な問題な気もするわけですよ。


低賃金で人手を少なくして、無理くりサービスを上げて、必死になって競争する。あー、素晴らしき競争社会よ。賃金を上げれば優秀な人手も増えるだろうが、そうではない。一人より二人、二人より三人。そのほうが労働派捗るという。


潰れない会社を作る為に彼らは言います。

『うちはこんなこともできます。あんなこともできます。顧客満足度No.1』


それが地下で見えない奴隷さん達がぐるぐる柱を回って風車を回すようなイメージで、吾輩はなんとも筆舌に尽くしがたい。


日本のいいところは悪い所になりつつある。

お客さんが……悪くなってきたのかもね。サービスは当然のこと。店員はお客様に逆らっちゃいけない。文句を聞くのは店員の務め。


アメリカから輸入した制度で間違ってかけた部分がある。

チップ制度である。これがあるからアメリカはうまく回っているんじゃないか?

払いの悪い人にはサービスを提供しないことも可能である。いい気持にさせてくれたらチップは弾むよ。モノで釣る方式だが、これがあるかないかで資本主義って違うんじゃないか? 


能力給っていうものが、歩合で入る。

おまけにある程度、お客と店員は平等である。


サービス精神っていうのが、食い物にされ始めてもう終わりだと思う。

もうサービスっていうか、奴隷制度に近い。


奴隷はダメなんでしょ?

じゃあ、この行き過ぎたサービスもダメじゃね?


使う側の問題でもあるけど、誰もが笑顔になれるサービスが、怒って泣かされるものになったらダメなんじゃないかな……。


あんま強く言えないけど……


社会貢献っていうのがビジネスの柱にある。それはよりよい社会を作るためなんだから……会社内の問題もよりよくしてあげて欲しい。人を増やせば出来るんだったら増やそうよ。もしくはもう限界だったらサービスを一部減らしてもいいんじゃないかな。


働いてくれる人たちを大切にすることも経営なんではないかと……

夢見がちな吾輩は思うわけです。


綺麗ごとです。だって綺麗なものが好きだから。

これは世界平和を願う、吾輩のエッセイなのだから。



では、おやすみ( ゚Д゚)


≪つづく≫

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