第0-22話 吾輩はまた地獄に落ちるかもしれない

吾輩は目を覚ました。こうもりが話しかけてくる


「旦那、お目覚めですか?」

「フォロワーが増えていくな……」

「ですね! それにしては浮かない感じですね」

「……いいことであるんだけど、おかげで問題点も浮き彫りになるわけで」

「なんでですか? PVも三月から比べたら600近く増えてますよ! おまけに三章のPVがそこまで多くもないのに」

「そこだよ、そこでわかるだろう。一気に読みたいと思わせるほどインパクトがないんだ。どこかで離脱したくなるような、あとでいいかー。となるわけだ」

「旦那、それはしょうがないんじゃないっすか? 高望みもそこまで高いと落ちますよ」

「セバスチャン、早とちりだ。これはデータの話だ。データに基づく分析の結果。地獄に戻れということだ」

「地獄?」



デットエンドがおかげさまで好調であります。


自分でも怖い。フォロワーが増えていくのが早い。うれしいことではある。興味を引くものがあったのだろう。そこまではいいんだ。逆にそこから先が問題である。PVも順調に見えたのだが、っていうかまぁ去年の放置プレイ中に比べたら格段に違う。1年の実績を下手したら2か月たたずに越してしまうくらいの勢いで怖い。


ただ、そこが問題なのである。


どこかで離脱するものが多いのである。恐ろしい……。

まぁそんなものだと割り切ってしまえばそれまでなのだが、特に2章が全然読まれてない。これは何かあると思いながら、読み返す。


――あぁ、これはマズイ……。

改行や文章の構成が最悪だ……。

内容も……ちょっと駆け足すぎる。


また地獄に戻らなきゃいけない。あの……改稿地獄に。

一番の読者が自分ってのは当たり前だが、何十と読み直ししても気づかない。

読者は正直でまさにわかりやすい。これがなきゃ気づかんのかも。

データって重要だな。


自分がレベルアップするのはいいが、昔のお粗末な所が見えてくる。

ひたすら繰り返すか――


いいよ。望むところだ。プロフィールにも書いてあるだろう。

直して直して直して、書き上げると!

ただではひかねぇぜ!!


一本の物語ひとつ満足にかけないようじゃ、吾輩の野望には程遠い。

ここで完璧にしなきゃ次に進めん。デットエンドを書き終わるには時間がかかる。

もっとかけてやる。


命を賭けた意地の張り合いを始めようか。



吾輩は考える。

漫画ように作った話がここまでなると……遠いな。

あっ、デットエンドって元は漫画コンテスト用に作った物語なのです。

見事、即死でしたけどね(泣)


というか、本当に多人数が出てくるときの会話のやりとりが困る。

ご飯食べてるだけで大変だ。会話内容自体は思いつくが……誰がなにを喋っているのかという表現がちょうムズイ。やっぱ一場面三、四人が限界だ。それ以外はよほどのことがないと、区分けを必要とする。誰と誰が誰に対して喋っているかとか。


無駄に文字数が増えてしまうのを懸念してしまうな。

しゃーなし。



吾輩は考える。

桜が散ってしまっている。今年ちゃんと桜見てなかったなー。

せっかくの年いちのイベントだったのに、損した気分だ。

色んなものを見て感じることが楽しいんだけどなー。

余裕が無くなってるのかな?


もうちょっと深呼吸をして、周りを見た方がいいのかもなー。


「旦那、そうですよ。もうちょい落ち着いていきましょう!」

「だな……3章入ってから飛ばしすぎてるからな」

「ですよ」

「もうちょい更新タイミング開けてもいいかもね」

「まぁ、今のところほぼ毎日ですからね」

「文字数少ないけどね」

「あー言えば、こー言いますね」

「だね♪」


吾輩は眠りにつく。


《つづく》

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