第0-17話 吾輩の無駄な努力は見事に会心の一撃だった

吾輩は目を覚ました。こうもりが話しかけてくる。


「旦那、お目覚めですか?」

「なんだとッ!?」

「まさかこんなことになっているんですね……」

「いつも盛大に空ぶるのが吾輩だろう!?」

「盛大に振ったのがあたりましたね。お見事会心の一撃です」

「やったー(。-`ω-)」


ということで、無駄な努力が実を結びました。えぇ、まさかの結果ですよ。何が起きたのか、偶然の産物が起きました。フォロワー増加、☆増加。何が起きたんだ……マジで。キャッチコピーのせいかしら……。それとも何か別の要因が……。


 吾輩は攻撃した。ミス――

 吾輩は攻撃した。ミス――

 吾輩は攻撃した。ミス――

 吾輩は攻撃した。ミス――

 吾輩は攻撃した。ミス――

 吾輩は攻撃した。ミス――


 吾輩は攻撃した。ズバシッ――


 会心の一撃を獲得した。



吾輩は考える。

なぜ読者が増えたのかと……。なんだろう、元から星が多かったのもあるが……やっぱり繋げたのがよかったのかなー、と思う。キャッチコピーも分かりやすくを意識した結果もあるだろうし。世の中なにが成功につながるか本当にわからん。この調子で増えていかないかなー。あわよくばの期待を胸に抱きつつ、考える。


 サイドエピソードの位置がちょいと邪魔なんだよな……。


まぁお楽しみ要素であると言えばあるのだが、なんとなくあの位置じゃない。そんな気分がある。まぁしばらくほっておこう。無駄と思われる努力も何かがいつ当たるかもわからんし、自分の物語が読者の胸にどうやってささるのかもわからん。


けど、お手に取っていただけだけで吾輩は頭を下げるよ。


「お買い上げありがとうございましたー。0円になります」

「旦那、アホなことやってないで仕事をしてください」



吾輩は考える。


普通の人生ってやつを。以下が普通の人が求める普通らしい。


大学行って←半分脱落

就職して←3年以内に3割が脱落

結婚して←3割が離婚

家を買って←ここまでたどり着けるのは全体の25%


どうみても計算可笑しいだろう。上位何パーセントだよこれ。マイホームって結構大変なのね。なんか最近20代で彼女いないのが80パーセントとか見たけど、本当なのだろうか。普通の人間がレアになりつつある。普通の分際で分不相応だ。恐るべき力を付けてきた普通。もはや一級戦闘員だろう。ショッカーどころか怪人だ。


あなたが求める普通とは何ですか?



吾輩は考える。

ZOZOタウンだかが天才を募集しているらしい。

最高で年収1億円。天才恐るべし。けどそういう時代なのかもしれない。

特殊技能が重宝される時代。

ただ、使い捨ても激しくなりそうだ。技術とは切り替わりが早いから。


一回何かを学ぶというのは非常に時間がかかる宝探しだ。

好きなものを仕事に出来るといいね。


貴方だけの聖剣を探しに――


「旦那の聖剣ってなんですか?」

「勝利が約束されてない剣。エクスカリバーです。アーサー王ではなく、アーサーにヨワイヨーです」


吾輩は眠りにつく。


《つづく》

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