第0-13話 吾輩まだ時間がかかっております

吾輩は目を覚ました。こうもりが話しかけてくる。


「旦那、お目覚めですか?」

「あー、書けない。書けないよ」

「どうしたんです?」

「没頭できない、なんだろう……もう吾輩の書く力は失われたのか。なにも出てこん」

「何言ってるんです?」

「あー、イメージに没頭できない。手と心がシンクロする感じ。あれが来ないのよ」

「何を一丁前なことを……」


吾輩――いまだに直しております。

もうすぐ終わりそうなんです。やっと2章の一番のピークに来た気がするんですが、どうにも気持ちがうまく乗らない。その前編まではノリノリだったのに。なんだろう、書くことに、表現に、心を囚われすぎてなんかうまく書けない。一番大切なところだから、めっちゃ力を入れなきゃいけないのにだ。力が入らない。


何が起きてやがる?


知らぬうちに2万文字ぐらい増えてるし……。どうしたもんか。

つけたそうと思えばいろんなこと書きたいってのはあるんだが、スピードを割いてまでやる必要があるか……。あっ、読む側とういかストーリーの進行スピードのことです。あっちこっちに視点飛ばしてるだけでもすげぇ負担かけているのに。これ以上余計に飛ばしたら、敬遠されてしまう。ファーボール。OBしてしまいそうだ。



吾輩は考える。

ボールルームへようこそとうい作品について。


とにかく熱い! 熱すぎて困る……。俺を見ろ!こんな感じです。

内容的には社交ダンス。競技ダンスの世界を書いてるのですが……スポコンものです。ちょっと自分と相手と向き合う場面も多いのだけれど、練習もしっかりあり、王道のスポコンものって感じです。たまに絵のタッチがハイキューと似てる感じもするけど。サンデーのサッカー漫画とも。なんか色んな作品を思い起させる、絵だ。


ただ、ここぞという時の表情の表現は作者さん独自のものだろう。ダンス中の絵が読迫力でええ!! 決めるところでキメに来る!! そういう熱い絵である。

ストーリもすごく面白い。


漫画でも読んだことあって、アニメを全話見たが……音楽が林さん。また心を掴まれた。サントラ欲しいな。



吾輩は考える。

クジラの子らは砂上に歌うという作品も見た。


これもスゴイ。独特な世界観。

ジブリをもっとすごくされた感じ。クォリティはジブリを超えているのでは?

吾輩的にはジブリより好きである。


内容的にはすべて砂の世界。砂の海の世界と言った方がいいだろう。そこにクジラの島がある。そこに住んでいる子たちの物語。戦争などいろんなことに巻き込まれていく。ネタバレになってしまうが……島を動かすために動力となる物がある。それの違いが大きなキーとなって、物語を進めていく。


この作品は本当に淡々としている。何よりスゴイのが最初に書いたけど、世界観なのだ。これに引き込まれてる。見たことがない世界。世界の謎に迫りながら、自分たちの生き方を探す島人達。とても人間臭い作品である。


こういう作品が増えてきているのは吾輩的にとてもうれしい。

これも万人におすすめできるが……ちょっと世界観が合わないと難しいかもしれない。



吾輩は考える。

相良さんにお勧めされた……ヒナまつりという作品を読んだ。


ギャグものです。設定はイカれている。ヤクザとサイキック。もうこの時点で普通じゃない。登場人物全員がイカれてやがる。ひさびさに声を押し殺して笑った作品である。まん喫でよんだが、危険だ。読む場所を確保してちゃんと考えて読んだ方がいい。


毎話毎話ひどい話の連続かと思うとたまに泣かせにきやがる。アンズちゃん…。お父さんの理想郷がここにある。殺されかけた。笑い殺された。


ギャグものの一線級の作品である。ぜひ、笑いたいことがあったら読んで欲しい。



吾輩は考える。

千文字をゆうに超えているが続ける。

ひさびさの書き方についての考察である。見当違いの考察である。


上でも書いたが、見せたい場面ってのがある。ピークと言っていいのだろうか……。章分けしている人は、きっとピークを意識しているだろう。その章で伝えるべきところである。一番核となる部分。これがブレブレだと日常ものになってしまう恐れがあるが。


まぁ作風によっても色々書き方が変わるのもあるのだが……。ラブコメとバトルものでは違うし。ミステリーとギャグものでも違うだろう。アホなことに全部詰め込もうと失敗してる男もいるが。ここに。


まぁ、けど作品の核となる部分である。どこで読者のテンションを引っ張るか。そこに注力を注がなければいけないと思っている。だからこそ強弱が必要なのではなかろうかと思う。


緩急である。


ずっと描写を細かく書くではなく、ここ一番との差があればもっと際立つのではなかろうか。その場面で相手にどの感情を与えたいのかで書く内容や書き方が大きくそれるのではなかろうかと。すべてを詰め込もうとしていて気づいた。書いてるトーンが全然別物になる瞬間がある。


きっとこれは使える。読者のスピードを殺すのではなく、ひきこむというのか。


相変わらず説明が明確ではないな……その場その場なのでご了承いただきたい。感覚で生きる生き物である、吾輩。


「疲れたー」

「2話分書きましたね」

「せやね、4月までには3章始めたいからな」

「ですね!」


吾輩は眠りについた。


《つづく?》

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