第0-12話 吾輩は遅れたことに気づき、大事なことに気づく
吾輩は目を覚ました。こうもりが話しかけてくる。
「旦那、お目覚めですか?」
「うーん、遅れちまったな」
「えっ?」
「やるか、色々したいことを!」
「…ですね!」
吾輩は気づくのが遅れていたことに気づいた。
ある子が……弟子がいつのまにか休暇していたことに。
その子は第3回コンテストで色々あったみたいだ。内容は良くわからん。
嫌がらせ?みたいなものを受けたようだ。
事実なんかわからん、見てないし聞いてないし。
んで、休暇に入るみたいだ。
これも一つの物語なのだろう。人生全てが物語。
それが吾輩である。吾輩の存在がそれだ。物語。バカでアホな男のバンパイア物語。本心を全裸でさらけ出して、喚き続ける。考えた瞬間に考えたことをぶちこんでいく。まぁ言葉は選ぶときはあるけど。
ただ書きたいことを書いてる。
それが大事だろ。
本心っていうのは隠し続けると何重にも奥へ奥へとしまい込まれた、探すのが困難になる。どこに閉まったかも忘れてしまうくらいに。本人が忘却してしまうんだ。時が経てば経つほど難しくて、年を取れば取るほど隠し方がうまくなってしまう。それっぽい理屈で鍵をして閉じ込めて二度と開かない様に、それが見えない様に遠く遠くどこかへ隠してしまうんだ。
『何がしたい?』
その問いに正直に答えられるものは勇者だ。勇気ある者だけがそれを実行できる。それと愚者だけが、バカだけがそれを開ける。傷ついたことにも気づけないバカだけが。だからバカは強い。隠すのも下手だし鍵もうまくつけられないのだから。箱にきちんと整理してしまうことすら出来ない。本心がはみ出してしまう。そんな人間だ。届かない言葉と分かっていても叫び続ける強さだけが残ってるんだ。
吾輩がしたいことは――『書きたい』だ。
吾輩という愚かなバカを描き続けたい。ここにいたという証を残したい。表現したい。それだけだ。それ以外何も求めはしない。と言えば嘘になるか。欲張りだから色々なことを願う。
だから願うよ――
世界が平和でありますようって。
どうかあの天才がいつか日の目を見ますようにって。
吾輩は考える。
やっと2章も学園対抗戦まで来た(。-`ω-)
もうちょいだ。もうちょいで、新しい世界へ行ける。
頑張れ、吾輩!
「旦那……ここからが長そうですね」
「ようわかったね」
《つづく?》
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