第14話 夜間飛行

明日を映した瞳さえ、悲しみに濡れていく

繰り返す悲劇の数だけ、伸ばした手が宙を掴んだ

傷付く生き方を否定した

傷付けるだけの強さを求めた


魂を引き寄せる温かな闇

目指すべき空、降りる木すら見えず

暗闇を進む孤独な旅

それはまるで夜間飛行


躊躇いが覆い隠すのは、幼き日の言葉

ただ求め信じたあの頃、

その先なら自由を掴めた?


一人の生き方を否定した

二人で居られる強さを求めた


口笛が引き寄せる暖かな声

照らす星さえ、休む木すら知らず

手探りで進む螺旋の果て

それはまるで夜間飛行


それはまるで夜間飛行

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私的指摘、詩的死笛 古原千里人 @mylockedroom

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