第7話 記憶の階段、又は13回目の懐かしさ

こうゆうのは初めて?

どうだったかしら忘れたわ


そうゆうのは忘れる事にしているの

意識的に忘れているんだ。


そうよ。そうすればいつまでも

新鮮なままでいられる。

何事も初めが肝心っていうでしょう

でも覚えていた方が良いこともあるでしょ

うーん。そうかしら


例えばこうゆう時

もう片方の手はどこに置けばいいかとか

どんな顔をしたらいいかとか?

うん。


じゃあ少しづつ覚えておけば?

昔の記憶を少しづつ積み上げておくの

そして懐かしさが13段を越えたら

一番下から、一つ一つ抜いていくの

14に成ったらいけないんだ。

そう。14は割り切れちゃうでしょう?

素数ってのが大事なんだね。


そう 。

割り切れないって事が大事なの。


ありがとう、今日は君の事を愛してる

明日になれば、忘れてしまうかな


大丈夫、忘れてしまいなさい

そうすればまた、初めて貴方に会えるから


ありがとう、そしてはじめまして






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