第11話 生徒会活動?
堀さんは、あの後、職員室で待っていないといけないらしく別れた。
「久々に会ったけど、変わんねぇもんだな」
「先輩、なんか嬉しそうですね」
「嬉しいだろ、そりゃあ、だって」
「だって?」
俺は恥じらいながらも、言った。
「俺の事好きだった奴に会えたんだぜ」
恥ずかしながら、そんな下心を出してしまった。
「きもいです。先輩」
「そうかよ!!」
俺と佐上は、生徒会室に向かった。
「お前、ホントにいいのか?生徒会入って」
「いいよ、全然、暇だし」
「そ、そうか」
息を飲んで、扉を開けると、満面の笑みで扉と対面になっている生徒会長席に座っている会長がいた。
「どうかしました?」
俺は、佐上と一緒に?マークを頭に浮かべながら首を傾げた。
「でかした!小野原」
俺を大きな声で褒める会長は、まるで息子を褒める母のようだ。
「なんでですか?」
「佐上を連れてきたからだ」
「そうですか、ってそれだけで?」
佐上の件は、確かに会長は諦めそうになるほどのものだったが、そこまで頑張って来させたのかと聞かれたら返答に困るだろう。
「あの、会長さん、いいですか?」
佐上の話を遮るように言った言葉に会長は一旦間をあけて答えた。
「なんだ?」
「生徒会に入ったんですから、ブラックリストから私を抜いてください」
「どうして?」
「それだと、都合が悪いんで」
「で?」
「だから!」
俺が、佐上を手で抑えて、俺が言った。
「会長、遊び過ぎると、佐上さん困っちゃいますよ」
佐上を抑えながら、会長に話をする。
「こいつもこいつなりに頑張ると思うんですよね、俺は」
「で?」
「そんな風に遊んだら、佐上がやりずらいと思うんですよね」
「そうだな」
俺の言葉には、あっさりだな、この会長。
性格悪いんだろうな。
「じゃあ、これからよろしくな、佐上美結」
「よろしくです。春沢会長」
二人の挨拶には、火花が散るほどの圧があったと思う。
「あの、僕もいるんだけど、いいかな?」
「ああ」
そう間に入ってくれたのは、三年で副会長の木原ハルン《きはらはるん》さんだった。
「えっと、僕は木原ハルン。ハルンって名前の理由は、父がアメリカと日本のハーフでって、いらないかここら辺の説明は、じゃあ、ハルン先輩って呼んでね」
さすがだ!!!やっぱ、ハルン先輩が生徒会長の方がいいんじゃないか?
「ハルン先輩は、会長とはどんな関係で?」
「幼馴染かな?親同士が高校の同級生でね、僕たちもそのせいで腐れ縁ってやつなんだ。すごいでしょ?生まれた時から友達なんだよ」
ハルン先輩って、誰に対しても優しいし、顔も整ってるし、勉強も運動も得意だし、俺とは違ってすげぇ人だよな。
「ハルン、余計な事は言うな」
「楓恋ちゃんは相変わらず照れ屋だね」
「やめろ!ハルン」
すごいな、こんなに会長が圧されるなんて!まさか、会長ハルン先輩の事が。
「おい!そこの小野原」
「はいっ!」
「勘違いはやめろ、私はこいつの事を好きでは、ない!」
まさかの心が読まれてる!!!エスパー楓恋だ!
「このイケメンモブ男が、すこしは私の事も考えて話せ!」
「モブは酷いな。僕、これでもモテる方なんだよ?」
「そういうところが、某有名猫型ロボットアニメのできすぎな奴に似てるから言ってんだよ!」
なんか、会長、男みたいな喋り方だな。
「モブか、じゃあ、僕これから、モブハルン100って名乗るね」
やめてもらいたい、そんなにメタ発言を繰り返すのだけは、この物語が消滅してしまう。こんな底辺作にやめて!(この台詞は皆さん忘れて!)
「これ以上は、時間の無駄だ。やめよう」
「そうだね!」
純粋に可愛い少年にしかハルン先輩が見えないのは、喋り方のせい?
「モブハルン100!仕事します!」
だからメタ発言挟むのやめて!!!
この後も俺は、どれほどこの言葉を心の仲で叫んだか。
俺の生徒会活動は間違っている。だよ、これじゃあ。
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