2020年
漫画の脚本に賭ける
年が明けてからもポケモン剣盾にのめり込んで、原稿はまったくやらなくなっていた。
常に危機感は感じているのだが、行動できないという最低の状態だった。
そんな中、書店で「公募ガイド」を立ち読みした(買えよ)。
募集先一覧を眺めていたら講談社の漫画脚本大賞が第4回を募集すると出ていた(選考は週刊少年マガジン&アフタヌーン)。
僕は第1回に高校野球ものを応募して一次落ちしている。
あれから三年経って、繰り返し募集していることに今さら気づいた。
連載を想定した漫画の1話目の脚本。
それなら書けるか。
僕は久しぶりに一太郎のファイルを開いた。
プロットデータを確認して、漫画に合いそうな話を選ぶ。
前のページで書き忘れたが、2019年の秋に漫画サイト・ガンガンオンラインが漫画原作者オーディションという企画を行った。
これはプロットだけを審査して、可能性を感じた〈作者〉を選ぶものだった。
僕はここに二つのプロット送ったが落ちた。しかも、受賞者にデビュー済みの作家の名前がたくさんあってなんだか騙されたような気分だった。
その時の二本のプロットを脚本に起こそうと決めた。
まず、女子野球を題材にした「リードオフガール!」という作品。これは女子野球が広く普及した未来の日本で、ショートを守る主人公がプロ入りを目指して高校野球で活躍する話だ。
次に「
以前、「討鬼伝」というゲームをプレイしている最中に思いついたネタで、ようやく一つの形にできた。
二つを脚本形式で書き上げると、もう二作用意した。
三本目は「ヴィクトリアス・シザーズ」。これも以前書いたもの。プロジェクトアニマというアニメの原案を募集する企画に応募した脚本をリライトしている。第一次世界大戦でドイツが実行した、シュリーフェン・プランという作戦から着想を得た戦記ファンタジーだ。
最後に「山猫戦線」。現代異能バトル。原型は2016年の小学館ライトノベル大賞に応募した作品だが、主人公のキャラが弱すぎたため、設定とストーリーを根本から書き直した。その結果、主人公がサイコパスっぽくなったが、これはこれでありと判断した。
漫画脚本大賞は、脚本、小説、どちらの形式でも受け付けている。「山猫戦線」のみ小説形式で、他の三本は台本っぽく書いた。
もう一作、「デッドマンズ・シャッフル」という、やはり第一次世界大戦のフランスを題材にしたファンタジーを書いたものの、設定とストーリーに矛盾が出てしまったため今回は見送りとした。
こうして1月末、僕は4本の脚本を応募した。
小説家になりたいという気持ちはあった。だが、今はなりふり構っていられない。それに漫画原作者という仕事にも憧れがあった。
お話を作る、という点では共通しているし、自分の作品が誰かの手で漫画にしてもらえるのならそんなに嬉しいことはない。
僕は祈るような気持ちで1月を乗り切った。
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