青春の群像(第2部)

青春の群像(第2部)102 いくら警察でも理由なく国庫金として没収は出来んからなあと言ったのです、検察は裏帳簿だけだと思ったのだそうだが、なぜ現金が一緒だとわかったのだねと聞くの

青春の群像(第2部)102

いくら警察でも理由なく国庫金として没収は出来んからなあと言ったのです、検察は裏帳簿だけだと思ったのだそうだが、なぜ現金が一緒だとわかったのだねと聞くので、裏帳簿だけ、

なら、あの日自宅から逃亡したのですからいくらでも隠す時間はあったはずです、都内に潜伏して翌日東京駅で拘束されたと聞いて、その間に何をしていたのか、ず～と気になってい、

たのです、

泊ったホテルを地図で探しましたら隣に中央銀行がある事に気づいたのです、東都銀行の口座は凍結されている事は承知のはずなのでそこからは引き出せません、とすれば他の銀行に、

も隠し口座があり、朝一で引き出して隠す時間が必要だったわけですが、1日では無理です、誰かに頼むしかありません、前回のように郵便局から送る手がありますが、大量の現金を、

郵便で送るのは危険です、

それでコインロッカーの鍵にしたのです、山崎の自供を待たなければ篠原は逮捕されません、逮捕される時間を稼いだのです、篠原は逮捕されるのがわかっていますので、小包が届い、

たら役所で山川に託したのです、コインロッカーの鍵ですから張り付いていた捜査員にもわかりません、そして山川はほとぼりが冷めた頃、スキーを装い夫婦で実家に立ちより、現金、

と裏帳簿を墓の中に隠したのですが、

それを後をつけていた赤石にかぎつけられたのです、赤石が墓石の中を確認しなかったのは、まさか現金があるとは思わなかったのでしょう、赤石が山川に目をつけたのは篠原が逮捕、

された後に前田議員と山川は何回か会っています、それでマークしたのだと思います、篠原は山川も調べられることはわかっていましたので、自分一人の犯行だと庇い切ったのでしょ、

う、

なんと言っても将来がかかっていますからねと言うと、なる程空白の3時間に目をつけたわけだ、山崎と篠原は早く刑期を終らす為にそうそうに罪を認めて上告しなかったわけだ、出所、

しても金とさらに金を生む帳簿をもっていたわけだからな、しかし前田議員はなぜ山川から危険な帳簿を取り上げなかったのだろうと久保田が言うので、山川と揉め事をおこせば自分、

に火の粉がかかつてきますと言うと、

しかし最後には嗅ぎ付けた赤石を殺したではないかと言うので、山川は喋るおそれはないですが、赤石は危険ですそれで事故に見せかけて抹殺する事にしたのです、山川は前田議員にも、

裏帳簿と現金のありかは言っていないそうです、現金は富山建設が口をつぐんでいますから山川以外には知らなかったんですよと言ったのです、前田議員は土地買収により大儲けして、

いますので、

金よりも裏帳簿の存在が気になっていたのでしょう、篠原と山崎がばら撒きは白状していないので安心していたのですよ、ひょっとすると山川から赤石の事を聞くまでは、そんな物が、

あるとは知らなかったのかもしれません、それで慌てふためいて白波組長に頼んだのですかね、贈収賄なともかく殺人教唆まで犯しては政界にはもう復帰できませんよ悪は必ずどこか、

で発覚するもんですねと笑ったのです、

久保田がなる程見事な推理だ、どうだ大学を卒業したら警視庁に入ったらと言うので、局長が上司ではイエス様やお釈迦様より、こき使われそうですねと言うと、しかたないだろう、

能力のある者は人一倍働く事に世の中はなっているのだとシャンパンを飲み干したのです、検察もこれ以上の混乱を避ける為に大口の贈収賄以外は目こぼしをするそうだ、野党議員、

にも渡っていたそうだと言うので、

山崎も用意周到な奴ですね、発覚した時に国会での追及をかわす為に幅広くばらまいたのでしょうと言うと、富山建設の社長は山崎の独断だと言いはっているそうだが、責任を取り、

引退するそうだ、会社が潰れる事はないが、建て直す為には相当な努力が必要だろうと久保田が言つたのです、話はかわるが、美樹ちゃんのお父さんがこんど、王子との合併が決ま、

り社長に就任するそうだと言うので、

そうですか、それはご苦労な事です、合併後は業績は暫くは下がるだろうと言っていましたが、損な役割ですねと言うと、どうも王子側が早く合併したかったみたいなんだと言うの、

で、王子の方が大きいのに何故ですかと聞くと、業績では黒になっているがヘタすると粉飾をやっているのかもしれん、引き継いだ美樹のお父さんが災いに巻きこまれなければいい、

がと言ったのです、

合併後粉飾が発覚したらどうなるんですかと聞くと、前経営者を告発する事になるが、それをやれば大きなマイナスイメージとなり、益々業績が下がる事になるだろう、ヘタすると、

多くの資金を確保しなければならなくなり、その為に個人財産を担保にいれる事になるかも知れん、そうならなければいいがと言うので、そんなに製紙業界は大変なんですかと聞く、

と、

製紙だけならいいが、王子は色んな多角経営に乗り出しているらしい、それの事業の殆んどは上手く行つてなくて、経営を圧迫しているとの噂だ、一番足を引っ張っているのは海外、

との合弁会社だそうだ、特に韓国と中国の合弁では大きな損をだしている、その赤字補填を度々やっているそうだと言うので、早期に撤退は出来ないんですかと聞くと、相手が離す、

もんか、

いい金づるだからな、通産省からも何とか事業を続けるように要請されているらしいと言うので、赤字の原因はと聞くと、韓国は森林も少なく原料は輸入に頼っている、生産原価が、

高いうえに、日本流の経営は浸透しない、強制すれば日本軍国主義だと非難を受けるそうだ、中国は共産党一党独裁の国だ賄賂天国で、事業をやるには金のかかる国と言うわけだよ、

と言うので、

それがわかって何故進出をと言うと、なんと言っても中国は8億の人口を有し、これから発展する市場と言うわけでこれからを見込んでの投資だったのだが、文化大革命なんて言う、

運動がおこり、幹部の命令などだれも聞かない混乱に陥っている、これでは生産性が上がるわけないよ、しかし、日本企業が総撤退すれば政府間の中は最悪となるので通産省も困、

っているというわけだよと言ったのです、

そうですかそれならいい方法がありますよと言うと、どんなと聞くので、幹部の命令を聞かないのは、一部の過激な労働者が煽っているからでしょう、その者のリーダを合併会社の、

社長に据えて、その子飼を幹部に登用して経営させるのですと言うと、経営が上手くいくわけないと言うので、上手くいかなくていいんです、自分達でやってうまく行かないのを、

人のせいには出来ません、