青春の群像(第2部)53 翌日夕方に美樹の家に行くとお母さんが美樹は部活で横浜の外人クラブに行っているのよと言うので、今日はお爺ちゃんに用事があって来たのですと言うと、離れにいる


青春の群像(第2部)53


翌日夕方に美樹の家に行くとお母さんが美樹は部活で横浜の外人クラブに行っているのよと言うので、今日はお爺ちゃんに用事があって来たのですと言うと、離れにいるわよと言うの、

で家に入るとお婆さんが居間に案内したのです、お爺ちゃんがおう来たかと言って1人の男を、この人は警視庁の篠田刑事だ、今回の事を久保君が久保田刑事局長にはなしてくれて、

特別に捜査員として貼り付けくれたんだよと言ったのです、


篠田ですと名刺をだして、お尋ねの件を調べましたと、当時の調書を差し出し、殉職した立花刑事を射殺した銃はトカレフだそうです、玉が現場から発見されて、線状痕は残っています、

が使われた拳銃は発見されていません、鬼頭、木村も事情聴衆をうけていますが、いずれもアリバイがあったそうです、どこかの殺し屋にやらせたのでしょう、動機は立花刑事が麻薬、

密売の上がりが政治家に流れた事を、


掴まれたので殺害されたのではないかと思われます、又昭和18年のひき逃げ事件については、当時博多税関の職員であった草柳健一が事故にあっていますが、この時も密輸入がからんで、

いるようで、大量の麻薬が博多港の貨物船から発見され、摘発したのが彼だったそうです、税関に没収されたのですが、その麻薬は行方不明になっています、どうも当時の陸軍の将校が、

からんでいるみたいなんです、


その軍人は戦後国会議員になった黒田で、当時は博多憲兵隊の隊長だったそうで、戦後国会議員に転出した事になっています、多分その麻薬により儲けた金でのし上がったのでしょう、

戦時中と戦後の混乱の時期でして、警察の力が無力だった時期の話で、仕切っていたのはヤクザだったので、やり放題だったのです、昭和23年の立花刑事射殺事件と増収賄は神流会、

の組長が死亡した事で、


検察も捜査を断念したようです、この事件はそれ以来封印されていたと言うわけで、今までだれも気にしなかったのです、私も知りませんでしたし、福岡県警でも知っている者はいませ、

んでした、久保田刑事局長の命令で福岡県警が調べた結果表にでたと言う事です、黒田議員は現在与党の党政調会長をやっており、建設大臣等の要職も歴任しており、地元では親戚、

兄弟が多くの企業をやっており、


政治資金も豊富にもっているようですと言うので、神流会と戦中からつるんであくどい金儲けして成り上がったのでしょうと言うと、そうだと思いますが、証拠がなければ警察はどう、

する事もできませんと篠田が言い、今回は刑事局長の匿名捜査官として御協力しますと話したのです、この調書の中に立花刑事の手帳の事は何も書いてありませんがと言うと、手帳で、

すか、


押収物にはないようですねと言うので、娘さんが形見にもっていたんですよ、それを分析した結果その手帳に書いてあった、数字がひき逃げ事故、立花刑事が射殺された場所、神流会、

組長の溺死した場所の緯度、経度ではないかと思われるのですとその数字を教えて、晴海の緯度と経度だけは除いたのです、そうですか、立花刑事はひき逃げ事故と当時の麻薬密輸入、

増収賄が繋がっていると思っていたんですねなぜ警察に手帳が渡らなかったのでしょうと言うので、


警察の中にも神流会とつながっている人間がいたのでしょう、それで奥さんに警察に知られないようにと渡したのかも知れません、この調書をみますと立花刑事は戦時中は海軍の少尉、

だったとあります、船に乗っていたのなら緯度経度には詳しいはずです、それを書き残したとおもわれますと言ったのです、新宿署の八代と言う刑事と日本興業の鬼頭とは繋がってい、

ます、


昨日さつそく鬼頭の配下に脅かされましたよ、久保田刑事局長の知り合いだと言ったら、驚いて立ち去りましたが、その近辺に八代がいたのです、リークしているのはあんただろうと、

脅かしておきましたので、何らかの動きをすると思いますと言うと、それでは内密に八代をマークしましょう、我々も鬼頭はマークしているのですが、麻薬も不法入国も奴にはたどり、

着かないのですと言ったのです、


何かありましたらその名刺の番号に電話してください、また繋ぎの場所は新宿3丁目の裏通りにトンボと言うスナックがあります、ここのママは元同僚の奥さんです、同僚は強盗事件、

の犯人逮捕時に殉職しましたが、色んな事に協力してくれますと店の地図を渡したのです、篠田がわたしはこれから福岡に最終便で飛び、当時の立花刑事の同僚が生きていると思い、

ますので話を聞いてきます、


また神流会の当時関東での動きはどうだったか、黒田議員の親戚の会社等を詳しく調べてきますと言うので、敵は強大です身辺にはくれぐれも気をつけください、立花刑事はおそらく、

麻薬の隠匿場所を突き止めたので、警察に押収される前に口封じにあったのでしょうと言ったのです、篠田刑事がかえって行くと、お爺ちゃんがなぜ晴海の緯度と経度は教えなかった、

のと聞くので、


どこかで鬼頭の耳にはいれば場所をかえますので念の為ですと言うと、なるほどと言ったのです、あの緯度経度場所の倉庫を調べてみたが日本興業の持ち物はなかった、ダミー会社、

があるのだろう、一つ調べてみるかと言うのでどうやってと聞くと、中を調べるのさ、まず戦前からある建物を調べてみようと言うので、鍵はどうするのですかと聞くと、戦前の物、

なら必ず南京錠を使かっているはずだと言うので、


誰があけるのですかと聞くと、シエフさと言ってお婆ちゃんにシエフを呼びにいかせたのです、シエフが来て何かと聞くので、お爺ちゃんが座るように言うと、イスに座ったのです、

シエフは南京錠が開けられるのですかと聞くと、大体の鍵はあけられますと言うので、どうしてと聞くと、お爺ちゃんが全部話しても大丈夫だよと言うので、私が先生と知り合った、

のはこの家なんです、


当時私は空き巣の名人だったのです、この家に空き巣に入り金庫を開け金を奪い、逃げようとした時に先生が帰ってきたのです、物陰に潜み隙を伺って、窓から出ましたら何とその窓、

の下から不意に現れたので、殴りかかたら反対に投げ飛ばされて捕まったのですよ、家の中に連れて行かれ、もう一つの金庫のところに連れていかれ、これは難しいぞ開けてみろと、

言ったのです、


難なく開けると驚いて、それだけ手先がき器用と言う事はもとは料理人だなと言うので、どうして分るんですかと聞くと、腕のい料理人だったが博打にのめりこみ借金がかさみ、身を、

もち崩したと言うわけだと言うので、その通りですと言うと、心配するな警察には突き出さんよ、その代わりこの家でシエフをやれと言われたんです、


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